楽天、新携帯事業について説明、独自携帯「Rakuten Mini」発表
楽天は10月より、まずはユーザー数を5,000人に限定した「無料サポータープログラム」という形で、新たな携帯事業サービスを開始すると発表しました。同社は自社のサービスについて「世界初の完全仮想化クラウドネイティブネットワーク」だと主張しています。
正式稼働は「1カ月後かも知れないし年内かも知れない」
楽天の三木谷浩史会長兼社長は、楽天の携帯電話事業の開始が「半年遅れる」と報じられたことについて「そういうことではない」と否定、革命的な新しいネットワークであるがゆえに、確実に安定的に稼働するかどうかを確認するための「無料サポータープログラム」であると強調しました。安定稼働を確認したあとは早急に、正式なネット予約、申込み受付を開始、その後は順次リアル店舗に展開していくと述べています。
正式プログラムの開始時期については「1カ月後に始まるかもしれないし、年内いっぱいになるかもしれない」としています。
あらゆる通信手段を統合する「Link」ソフトウェア
自社のネットワークについて三木谷会長は、いわゆる汎用機器で構成することによって、アンテナ以外の専用ハードウェアを排除。ネットワークをより安く、より大容量に、より高速化することに成功、遅延も5Gにひけをとらないと胸を張っています。
楽天のMNOサービスで特徴的なのが「Link」というソフトウェアです。同社が開発したLinkソフトウェアは、音声通話、グループの会議通話、チャット、ビデオメッセージ、ビデオ通話など、あらゆる通信手段を統合します。また携帯ネットワークとWi-Fi間で切り替わるときも、通話が途中で切断されることなく、シームレスにつながるとしています。
基地局建設ペースは順調に回復
また三木谷会長は「遅れている」といわれる基地局建設については「フルクラウド、完全ソフトウェアのネットワークを構築する技術ハードルが一番高く、それに比べると基地局は極めてシンプルだ」とし、「当初は少し遅れていたが、基地局建設ペースは順調に回復している」と説明しました。
薄型・軽量の「Rakuten Mini」
また楽天は、独自端末を開発していることを明かし、その第一号である「Rakuten Mini」を披露しました。Felica搭載、e-SIM搭載で、106.2ミリ×53.4ミリ×8.6ミリ、重さわずか79グラムと、昨今の大型化の真逆をいく、小型・薄型・軽量モデルです。
価格は明らかにされませんでしたが、無料サポータープログラムの参加者も、Rakuten Miniを申し込めるとのことです。
(lunatic)