iPhoneのバッテリー、正規店以外での交換で一部機能が制限されると判明

Appleが、iPhoneのバッテリーを非正規の修理店などで交換すると、「バッテリーの状態」が確認できないよう制限していることが分かりました。iOS12.1以降とiOS13のベータがインストールされた、2018年モデルのiPhoneでこの現象が確認されています。
非正規のバッテリー修理で機能制限
iPhoneのバッテリーを、Appleと正規サービスプロバイダ以外で交換すると、「設定」アプリの「バッテリーの状態」メニューに「サービス」と表示され、「バッテリーの状態」を確認できなくなる、とのレポートをiFixitが公開しました。
iFixitが公開したスクリーンショットには「Appleの正規バッテリーであることを確認できません。バッテリーの状態は利用できません」と表示されており、バッテリー容量の変化、パフォーマンスを確認することができなくなっています。
「サービス」表示は通常、バッテリーが消耗して交換が必要になった時に表示されますが、他のiPhoneから取り外したバッテリーを取り付けても、このメッセージが表示されます。
iOS12.1以降の最新iPhoneで「バッテリーの状態」利用不可に
米メディアMacRumorsが入手したAppleのサービスドキュメントによると、iOS12.1以降がインストールされたiPhone XS/XS Max/XRでは、純正でないバッテリーが装着されると「バッテリーの状態」が利用不可になる、と記載があるそうです。
また、現在開発者と登録ユーザー向けに提供されているiOS13ベータでも同様の現象が発生するとのことです。
Appleの専用ソフトウェアでのみ解除可能か
YouTubeチャンネルThe Art of Repairは、バッテリーの使用状態や温度情報をiPhoneに提供するTexas Instruments製のバッテリーコントローラがこれらのメッセージを表示している、と指摘しています。
これらのメッセージを消すにはは、AppleかAppleの正規サービスプロバイダだけが利用できる、専用のソフトウェアを使うしかないとみられます。
iFixitは、メッセージが表示されてもバッテリーの性能に問題はないが、修理を制限するAppleの姿勢はユーザーに優しくない、と批判しています。
2016年には「エラー53」問題
2016年には、非公式のショップなどでTouch IDを修理したiPhoneにソフトウェアアップデートを適用すると、iPhoneが動作しなくなる「エラー53」問題が発生しました。
Appleはその後、「エラー53」問題について謝罪し、対処方法を公開しています。