Apple自社開発の5Gモデムチップ、早ければ2021年に登場か
Appleは、Intelのスマホ用モデム事業部門を買収したことで、5Gモデムチップの開発を加速させるとみられます。そしてAppleが開発した5Gモデムチップの製品化は早ければ2021年になる、とReutersが報じています。
Apple、Intel買収の狙いは5Gモデム
Appleは、Intelのスマートフォン向けモデム事業を10億ドル(約1,086億円)で買収したことで、多くの特許と約2,200人の従業員を獲得しました。
今回の買収は、Appleが5G用モデムチップを自社開発することにあるとみられます。
2020年のiPhoneに搭載されるモデムチップはQualcomm製で、Appleが開発する5Gモデムチップは、早ければ2021年から製品に搭載されると、事情をよく知る情報筋からの話として、Reutersが報じています。
Appleの自社開発5Gモデムチップ、iPhone以外から搭載
興味深いのは、2021年の初の5Gモデム搭載「製品」がiPhoneとは述べられていないことです。
Appleは、販売数量の多い最新iPhoneに搭載する5Gモデムチップは当面Qualcomm製を採用し、自社開発の5Gモデムチップは、旧モデル品やローエンド製品から採用する方針だろう、と半導体業界に詳しい人物がBloombergに語っています。
ティム・クックCEO「製品の主要技術は自社保有すべき」
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、CEO就任前の2009年に「主要製品に使用するテクノロジーは自社で保有しコントロールする必要がある」と語っています。
クック氏の考えを実現するかのように、Appleは2017年、GPUを供給していたImagination Technologyとの契約を打ち切り、GPUの自社開発に着手します。
Appleはこのほか、iPhoneの電源管理チップや、Mac用のCPU、有機EL(OLED)ディスプレイについても、自社開発する方針が報じられています。
Source:Reuters
Photo:Decluttr
(hato)