Appleは、Mac向け次世代OS「macOS 10.15 Catalina」(カタリナ)を発表しました。iTunesが3つのアプリに分割されたほか、iPadをサブディスプレイとして使える「Sidecar」などの新機能が発表されています。
2012年以降のMacに対応
Appleは、現地時間6月3日に開幕した世界開発者会議(WWDC 19)の基調講演で、macOS 10.15 Catalinaを発表しました。
Catalinaは、米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の、自然が美しい観光地の名称です。
macOS Catalinaは、開発者向けベータが公開されて不具合の修正が重ねられ、今秋、一般ユーザー向け正式版が公開されます。
macOS Catalinaは、2012年以降のMacに対応します。
iTunesアプリが3分割
macOS Catalinaでは、以前から噂があったように「iTunes」アプリが「ミュージック」「Podcast」「Apple TV」の3アプリに分割されました。
Mac向けの「ミュージック」アプリは、動作が高速化し、Apple Musicと自身のライブラリにある楽曲をスムーズに検索できるのが特徴です。iTunes Music Storeでの作品購入は引き続き可能です。
Mac用の「Apple TV」アプリは、4K HDRとDolby Atmosに対応した作品をMacで再生可能となります。
3月に発表され、秋にサービス開始予定の「Apple TV+」のコンテンツも再生可能です。
iPadをMacのサブディスプレイとして使える「Sidecar」
macOS Catalinaの新機能「Sidecar」では、iPadをMacのサブディスプレイと入力装置として使用可能になります。
「Sidecar」では、対応するMac用アプリの画面をiPadに表示し、Apple Pencilを使った編集作業がワイヤレスで可能となります。
Appleは、「Sidecar」対応アプリとして、Final Cut Pro XやAdobe Illustrator、iWorkなどを紹介しています。
「Voice Control」は音声でMacやiPhone、iPadも操作可能
macOS Catalinaでは、アクセシビリティ機能として、音声で入力や各種操作が可能な「Voice Control」が利用可能です。
「Voice Control 」は、Siriによる音声認識を使い、文字入力だけでなく、画面を分割したグリッドの番号で指示することによる多様な操作が可能となります。
iOS13やiPadOSでも、「Voice Control 」による操作が利用可能となります。
Appleは、「Voice Control」でMacを操作する様子を紹介した動画も公開しています。
「Find My」アプリで紛失したMacを探せる
Mac向けのセキュリティ機能として、T2セキュリティチップを搭載したMacでアクティベーションロックが利用可能になります。
万が一、Macを紛失したり盗まれた場合、Macがオフラインでも、Macが他のApple製品と匿名化されたBluetooth通信を行うことで、「Find My」アプリを使って場所を特定することが可能です。
iOSに続きmacOSでも「スクリーンタイム」が利用可能に
iOS12で導入された「スクリーンタイム」が、macOS Catalinaでも利用可能となります。
iPhone、iPad、Macでアプリごとの利用時間を集計できるほか、保護者が子供の使用状況を把握し、コミュニケーションの相手を管理することができます。
MacでiPhone、iPadのアプリが利用可能な「Project Catalyst」
「Project Catalyst」として、MacとiPhone、iPadのアプリを共通して利用可能な新機能も発表されました。
iPhone、iPad向けの人気レースゲーム「Asphalt 9」などのアプリが、Macでも利用可能になることが発表されています。
また、Mac用アプリとしてTwitterが再び利用可能になることも発表されました。
Source:Apple
(hato)