中国でApple IDを利用した年利率2800%の高利貸しが横行、当局が注意呼びかけ
中国でID貸と呼ばれるApple IDを悪用した高利貸しが横行し、当局が国民に注意を呼びかけています。
「借用書不発行、デポジット不要、信用記録などの審査なし、iPhoneさえあれば手軽に借りれられる」を謳い文句に高額の利子で現金を貸し出す、というものです。
年利率が2,800%を超える高利貸し「Apple IDキャッシング」
Apple IDキャッシングは、iPhoneユーザーを対象としたいわゆる高利貸しで、個人情報さえ提供すれば審査無しですぐに現金が手に入ります。
iPhoneユーザーは貸し手が提供するApple IDとパスワードを自分のiPhoneと紐付けし、iPhoneを探す機能をオンにします。借り手のiPhoneとの紐付けが完了するとすぐに、貸し手はパスワードを変更します。
iPhoneユーザーはキャッシング後も引き続きiPhoneを使用できますが、iPhoneを探すをオフにしたりApple IDと携帯番号の紐付けを解除することができなくなります。
返済期限をすぎると30%の違約金を請求され、それに応じない場合は、iPhoneをロックされてしまい、正常に使用することができなくなります。
弁護士や当局者が国民に注意を呼びかけ
上海の弁護士である陳文龍氏は、Apple IDがどれだけ大切なものかを理解していないiPhoneユーザーが多いのも事実で、このApple IDキャッシングはそれを利用した犯罪であり、明らかな違法行為だと述べています。
当局の担当部門は中国のiPhoneユーザーに対して注意を呼びかけ、もし被害にあった場合は証拠を確保すると同時に、警察に届け出るよう勧めています。