バフェット氏、Appleの動画配信事業の成功には懐疑的


 
投資持株会社Berkshire Hathawayの筆頭株主であるウォーレン・バフェット氏は、先日Appleが発表した動画サブスクリプション・サービス「Apple TV+」の成功については、あまり大きな期待は抱いていないようです。The Gatehouseの「Hands Up for Success」昼食会の場で語っています。

ひとつやふたつの間違いがあっても問題ない

バフェット氏は動画配信などのエンターテインメント事業について、事業運営には大きなリソースが必要であり、ライバルも多いとし、「リスクが大きく先が読めないビジネス」と述べた上で、
 

(Appleには)成功して欲しいと思う。しかしひとつやふたつの間違いがあっても問題ないだろう。何もかも成功する企業の株式など買いたくないでしょう。
 
Appleはうまくいかないことも経験すべき。

 
と述べました。
 
バフェット氏が会長兼CEO(最高経営責任者)を務めるBerkshire Hathawayの、現在の最大の投資先はAppleです。バフェット氏によれば、同社はAppleの株式を5.5%所有しています。

競争が激化する動画配信ビジネス

Appleが発表したばかりの動画配信事業「Apple TV+」の成功に懐疑的な理由としてバフェット氏は、視聴者が1日に動画視聴に費やせる時間には限りがあること、またすでに複数の大手テクノロジーおよびメディア企業が、同様の事業に多額の投資をしていることを挙げています。
 

極めて優秀な人々が、膨大なリソースを費やして、消費者の時間を30分でも多く獲得しようとしている。私にはとてもこんな勝負はできない。

 
動画サブスクリプション・サービス市場では、すでにNetflix、Hulu、Amazon、Disneyがそれぞれの地位を築いています。一方Google傘下のYouTubeは、いち早くこの激化する市場から離脱した模様です。

 
 
Source:CNBC
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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