Appleの「News+」アプリ、自分たちの定めた規約に違反している恐れ

    Apple スペシャルイベント 「It's show time」公式画像

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    登録された新聞や雑誌が読み放題となるAppleの新アプリ「News+」が、自身が定めたアプリのガイドラインに抵触している可能性が浮上しました。デベロッパーの指摘によると、仮にこれがサードパーティのアプリであれば、リジェクト(却下)対象に相当するそうです。

    ユーザーに不親切との指摘

    高いクオリティのサービスをユーザーに提供するべく、Appleはデベロッパーに対して厳しいガイドラインを設けています。しかし、もしAppleが自らの定めたガイドラインに抵触していたら?
     
    今回ガイドラインに抵触していると問題になっているのは、他でもないAppleが提供する「News+」アプリです。Appleが公開している「自動更新サブスクリプション」についてのページにはこう記載されています。

    無料トライアルの購入フローでは、無料トライアルの期間、無料トライアルが終了したら請求が行われること、更新期間について明確に表示してください。無料トライアルが終了したら次のサブスクリプション期間の支払いが自動的に発生すること、いつでもキャンセルできることをユーザーが理解できるようにしてください。

    ところが登録画面では、本来あってしかるべきプライバシーポリシーやサポートページへのリンクや、キャンセル方法についての記載が見当たりません(いつでもキャンセルできるとは記してある)。
     

    apple ガイドライン 違反 news+

     
    iOSのデベロッパーであるデイヴ・デロング氏によると、この自動更新のサブスクリプション画面ではガイドライン3.1.2に違反しているため、仮にサードパーティが同じようなアプリを提出すればリジェクトされるのだとか。
     


     
    デロング氏の話では、下記のようにサブスクリプションの詳細について、はっきりと記載しなければダメなのだそうです。
     


     
    この他にも、別のユーザーは「無料で体験する(TRY IT FREE)」というサブスクリプション用ボタンが、「ユーザーの混乱を避ける」というAppleのルールに抵触しているとも指摘しています。

    自分たちは例外?

    ちなみに、Appleが自ら定めたガイドラインに抵触するという事態は、今回が初めてではありません。
     
    Apple MusicやCarpool Karaokeのサービスが開始された時や、iPhone XRとiPhone XSが発売されてしばらくしてから、一部のユーザーに向けてプッシュ通知を送った過去があります。
     
    Appleはガイドライン4.5.3で、「スパム、フィッシング行為のため、または要求されていないメッセージを送信するために、Game Centerやプッシュ通知などのAppleサービスを使用することは許可されません」と定めているのにもかかわらずです。
     
    もちろん、仮にApple自身がガイドラインに違反していたところで、何か処罰が下されるわけではありません。しかし、先日SpotifyがAppleを「独裁者」と非難したことを思えば、今回のガイドライン抵触に対する指摘で、さぞかし居心地が悪くなっているはずでしょう。
     
     
    Source:Apple[1][2],GSMArena,THE VERGE
    Photo:Twitter-Dave DeLong
    (kihachi)

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