5G対応iPhone、2020年にも発売されない可能性〜Bloomberg報道

    iPhone XS/XS Max iPhone XR

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    Appleは5G対応のiPhoneを2020年に発売すると予想されていますが、投資銀行CowenはBloombergに対し、Appleは5Gモデムの調達に苦戦しており、2020年の5G対応iPhoneの発売も難しいかも知れない、と述べています。

    Intel、5Gモデムチップは2020年まで発売せず

    Intelは2月、同社のスマートフォン向け5Gモデムチップは、2020年まで市場に出さないとの計画を明らかにしました。
     
    Cowenはこうした状況を踏まえ、2020年に5G対応iPhone発売というスケジュールを実現するには4つのオプションしか考えられず、そのいずれもかなり難しいと指摘しています。

    Cowenが考える4つのオプション

    Cowenが考える第一のオプションは、「他社より18カ月遅れで、機能の劣るIntel製モデム(ミリ波に対応しない可能性あり)を搭載したiPhoneを出す」です。日本では、3.7GHz帯と4.5GHz帯、および28GHz帯のミリ波を5G用に割り当てる予定ですが、このミリ波が使えないことを意味します。
     
    第2のオプションは「競合するSamsungから5Gモデムを調達する」。しかしこの場合、「交渉条件が厳しくなるだろう」とCowenは指摘します。Huaweiとの交渉はありえないとすると残りはMediaTekとなりますが、Cowenによれば、同社の5Gモデムチップ開発はIntelよりもさらに遅れています。
     
    「Qualcommと和解、同社のモデムを採用する」というのが第3のオプションですが、2020年発売を目指すにはすでに遅すぎる可能性があります。両社は特許侵害をめぐり、数年にわたり法廷闘争を続けています。
     
    4つめとなる最後のオプションとしてCowenは「Intelのモデム事業部を買収し、社内で開発する」との案を挙げつつも、「考えられるが、お金も時間かかる」とし、「2020年後半にはとても間に合わない」としています。
     
     
    Source:Bloomberg
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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