EFF、プライバシー保護をAppleなどIT大手に要求する運動を開始

Fix It Already

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電子フロンティア財団(EFF)がIT大手9サービスに対し、消費者のプライバシー保護やセキュリティ強化を求める運動「Fix It Already」を立ち上げました。この9つにはAppleも含まれています。

Appleなど9企業またはサービスに改善を要求

EFFが改善を要求しているのは、Android、Apple、Facebook、Slack、Twitter、Venmo、Verizon、WhatsApp、Windows 10の9企業またはサービス(製品)です。
 
Appleに対しては「Appleはユーザー自身がiCloudのバックアップを暗号化できるようにすべき」と訴えています。

iCloudのバックアップデータはユーザー自身が暗号化すべき

Appleデバイス内のデータは暗号化されており、ユーザー以外はアクセスできないようになっていますが、iCloudにバックアップされたデータにはユーザーだけでなくAppleもアクセスすることができます。EFFは「政府からの要求やサードパーティーによるハッキング、Apple従業員による情報漏えいにさらされる危険性がある」とし、Appleはユーザーが自分でiCloudのバックアップを暗号化し、データを保護できるようにすべきだと主張しています。
 
ティム・クック最高経営責任者(CEO)は以前、Der Spiegelのインタビューで、iCloudデータの暗号鍵をAppleが持っている理由について次のように語っています。
 

Spiegel Online:iCloudオンラインサービスのデータは、Appleデバイス上のデータと同じくらい安全でしょうか?
 
クックCEO:(iCloudについては)ユーザー、そして我々が暗号鍵を持っています。一部のユーザーが鍵をなくしたり忘れたりした場合に、データ復旧をお手伝いするためです。しかし将来的にはデバイスと同じように規制されるでしょう。つまり将来われわれは鍵を持たないことになります。

 
EFFは「一部のユーザーはパスワードを忘れたときにAppleの助けを必要とするかも知れないが、すべてのユーザーが助けを求めているわけではない。iCloudのバックアップデータはユーザー本人が暗号化し、鍵もユーザーだけが持つという選択肢を用意すべき」と主張しています。
 
EFFはハッシュタグ#FixItAlreadyを使い、運動を広めるよう呼びかけています。

 
 
Source:EFF/Fix It Already via MacRumors
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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