米FAA、旅客機でリチウムイオンバッテリーの貨物扱いを禁止へ

アメリカ合衆国運輸省と連邦航空局(Federal Aviation Administration:FAA)は安全上の理由から、旅客機でリチウムイオン電池/バッテリーを貨物扱いにすることを禁止する暫定ルールを発表しました。また同ルールのもとでは、貨物専用機で充電残量が30%を超えるバッテリーの運送も禁止となります。
手荷物ならOK?
リチウムイオン電池/バッテリーの旅客機制限と聞いて、大多数が真っ先に思い浮かべるのが、iPhoneを始めとしたスマートフォンの取り扱いでしょう。
結論から言えば、大多数の旅客にとっては、大きな影響がなさそうです。というのも今回の暫定ルールは、あくまでも貨物が対象となっており、手荷物扱いならばバッテリーや端末の機内持ち込みも問題はありません。
過去に国土安全保障省が一部のイスラーム諸国(計8カ国)を対象とし、テロ対策の一環としてタブレットやラップトップの持ち込みを禁止した例はありますが、今回の取り決めは「旅客の安全が目的」が背景にあるとされています。
ちなみに過去には、Galaxy Note7の持ち込みが多くの航空会社で禁止となった例があります。
フル充電された状態で手にすることはないかも
もっとも、今回の新ルールは米国の消費者には少なからず影響を与えることとなりそうです。
貨物専用機で充電残量が30%を超えてはいけないという規定は、デバイスの航空輸送にも適用されるからです。
中国発アメリカ行きの貨物機をチャーターして輸送しているAppleも例外ではなく、iPhoneやiPadは従来よりもバッテリー残量が少ない状態で販売代理店や消費者のもとに届けられることになる可能性があります。
Source:AppleInsider
(kihachi)