【CES 2019】iPhoneで簡単3Dスキャン、対象物が動き出す「Qlone」

    ces 2019
     
    CES 2019会場であるサンズ1階のEureka Parkで、昨年同様楽しみにしていたのがイスラエルのスタートアップを集めたブースです。

    イスラエルEyeCueが「Qlone」をアップデート

    イスラエルのEyeCueが、iPhoneやiPadを使った3Dスキャンアプリ「Qlone」をさらに進化させていました。単に3Dモデルを作成するだけでなく、ARKit/ARCoreにより、作成した3Dモデルを目の前で動かすことができるようになったのです。
     
    「Qlone」を知らない方のために、この使い方と機能について簡単に説明します。QloneはiOSアプリ(Andorid版もあり)で、App Storeで無料でダウンロードすることができます。ただし英語版のみとなっています。
     

     
    そしてQloneで重要なのが、専用のマットです。マットは「Qlone」のWebサイトからダウンロードしてプリンターで印刷できます。
     

    専用マットに対象物を載せて撮影するだけ

    このマット上に3Dスキャンしたい対象物—フィギュアでも箱でも、立体的なものであれば何でもOK。デモでは粘土で作った恐竜のようなものが用いられていました—を載せ、iPhoneiPadのアプリを通じて見ると、対象物にARドームがかぶさったように表示されます。ドーム中の対象物を、さまざまな方角から撮影するだけであっという間にスキャンが完了します。
     
    スキャンを終えて3Dモデルを作成したら、アプリを使って3Dモデルのテキスチャ、カラー、サイズなどを整えます。
     

    ARで3Dモデルが動き出す

    これまではこの3Dモデル作成まででしたが、1月6日にリリースされたバージョン3.0.0では、作成したモデルを拡張現実(AR)で動かすことが可能になりました。デモでは鳥や、粘土で作った赤と青の恐竜のようなフィギュアを3Dモデル化し、目の前で動かしてみせました。
     
    説明によると、専用マットを大きくすればより大きな模型、たとえばマネキンのようなものでも理論的には3Dスキャンが可能だそうです。ただしドーム内に収める必要があるため、高さのある人型となると、マットはかなり大きなものが必要です。そうなると、その巨大なマットをどう印刷するか(ツギハギしても問題ないのか)という点が気になります。
     
    ともあれ、iPhoneiPadだけで簡単に動く3Dモデルが作成できるというのは、今後さまざまな活用方法が期待できそうです。
     

     
     
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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