AppleクックCEO、iPhone売上減について従業員に説明

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Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)が社員にメモを配布、年末商戦でのiPhone売上が予想を下回ったことについて、「外的要因のせいにはできない」と述べています。Bloomberg Newsがこのメモを入手、公開しました。

メモの配布と会議の実施

メモにおいてクックCEOは、過去20年間で初めて売上高予測を下方修正することに対する失望を述べつつも、サービス、ウェアラブル、Mac事業の売上高は過去最高記録を更新したと記しています。
 
またCEOは現地時間3日に全社員対象の会議を行い、四半期の業績についてさらに詳しく説明するとともに、質疑応答を行うとしています。
 

社員向けメモの全文訳

 
社員に向けて送られたメモの訳は以下のとおりです。
 
チームへ
 
新年おめでとう。休暇の間、愛する人たちと楽しい時間を過ごされたことと思います。
 
本日午後、年末商戦を含む四半期の業績見直しを行うことを、Appleの投資家の方々に説明する書簡を送付しました。皆さんもどうか読んでください。当社の第1四半期売上高は、iPhone、特に中国での売上不振により、目標を達成できていません。
 
四半期の売上目標が達成できないことに失望してはいますが、第1四半期のサービス、ウェアラブル、そしてMacの売上高は記録を達成しています。iPadの売上高は前年同期の四半期から二桁成長を遂げ、クリスマスの日における米国とカナダでのiPhoneアクティベーション数は、同日の過去最高記録を更新しました。また米国、カナダ、メキシコ、ドイツとイタリアを含む西欧諸国、韓国やベトナムを含むアジア太平洋地域といった主要市場においては、売上高を更新する見通しです。世界全体でのデバイスのインストールベースも過去最高記録となっており、これはお客様のロイヤリティーと、皆さんの仕事に対するお客様の評価を反映しているといっていいでしょう。
 
iPhone XR、iPhone XS、そしてiPhone XS Maxによってお客様に届けているイノベーションに大きな誇りを持っています。これらは間違いなく、我々がこれまでに作ってきたなかでも最高のiPhoneです。しかしマクロ経済や、Appleおよびスマートフォン業界を取り巻く状況といった多くの要因により、第1四半期のiPhone売上については新たな記録を達成することができませんでした。
 
外的要因に多少は影響を受けたと思いますが、それを言い訳にするつもりはありません。またそうした状況が改善されるまで待つこともしません。今こそが、学び、行動を起こし、我々の強さとAppleのミッション、すなわち最良の製品をお客様に届け、他社より数段上のレベルのサービスを提供することに集中するべき機会なのです。私たちは長年Appleを運営してきましたし、困難な時もそれを乗り越えて、さらに強くなってきました。
 
こうしたことを心にとめつつ、太平洋時間木曜日の午前9時30分に、全員参加の会議に出席してください。詳細はAppleWebで確認をお願いします。Apple Parkの工事のため、Infinite Loopキャンパスのタウンホールで行います。現地もしくはAppleWebでのライブストリームで参加してください。四半期の詳細について説明するとともに、皆さんの意見や質問を受け付けます。
 
皆さんに会えるのを楽しみにしています。
 
ティム
 
 
Source:Bloomberg via MacRumors
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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