Amazon、Alexaの音声録音データを別のユーザーに送信していた

amazon echo apple music

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欧州で一般データ保護規則(GDPR)が施行されて以来、テクノロジー企業はユーザーの要求があれば、保有しているユーザー情報を開示することが義務付けられています。
 
ところがドイツにおいてこのユーザーデータが、要求した本人以外の人の元へ送られるというトラブルが発生していたことがわかりました。

Alexaの音声データを誤って別のユーザーに送信

スマートスピーカーAmazon Echoが搭載するAlexaとユーザーとの音声によるやり取りの膨大なデータは、Amazonが保管しています。ところがドイツの雑誌c’tが、AmazonがあるユーザーのAlexa利用による音声データ1,700件を、誤って別のユーザーに送るという重大なミスを犯したと伝えています。
 
ドイツ在住のマーチン・シュナイダーさん(仮名)は今年8月、Alexaが集めている自分のデータの開示をAmazonに要求しました。ところがAmazonから送られてきた1,700件の録音ファイルを聴いてみたところ、明らかに自分のものではありません。Amazonに問い合わせても回答が得られなかったため、男性はデータファイルをc’tに持ち込みました。
 
録音データを聴くと、同棲している女性の恋人がいること、Fire TVを所有していること、温度計や目覚まし時計をAlexaで操作していること、また親しい友人の名前などが判明しました。これらの名前をFacebookやTwitterなどで検索すると、そのユーザー(録音データの本当の持ち主)の素性を突き止めることができたそうです。

今回は不幸な人為的ミスだったが…

今回の一件は、2人のユーザーのデータが入れ違いになるという(つまりシュナイダーさんのデータがこの録音データの持ち主に送られていた)、不幸な人為的ミスの結果だったそうですが、今後もこうした問題が起こらないとは限りません。
 
Amazon Echoといえば、今年5月には家庭内の会話を勝手に記録して、その内容をアドレス帳に登録されている相手にランダムに送信するという事件が発生しています。

 
 
Source:c’t(PDF) via The Verge
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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