イタリア公取委、パフォーマンス低下問題でAppleとSamsungに罰金
イタリアの公正取引委員会(AGCM)は、SamsungとAppleがソフトウェアアップデートで故意にスマートフォンのパフォーマンスを落としていたとして、2社に制裁金を科すことを明らかにしました。
Appleの反論は認められず
AGCMが問題としたのは、Appleによる古いiPhoneのパフォーマンス制限です。同社はバッテリー劣化による予期せぬシャットダウンを防ぐためと述べましたが、ユーザーに新しい端末を買わせるよう仕向けていたのではないかとして、多くの消費者から非難を浴びました。
これについて1月から調査を行っていたAGCMは、iOSのアップデートを急かすかのような処置も含め、Appleの行為が消費者のiPhoneに著しいパフォーマンス低下を招いたと結論、同社に対して500万ユーロ(約6億4,000万円)の罰金を命じました。
Appleは「あくまで突然のシャットダウンを防ぐためであり、製品の買い替えを促すためではない」と述べていますが、同社の訴えが認められることはなかったようです。
Samsungも同様の行為で罰金
なお、調査の対象にはSamsungも含まれていたことで注目を集めていましたが、Samsungも同様の行為を行っていたとAGCMは結論づけており、2社ともにイタリアの公式サイトでの告知が要請されています。同社はAppleのバッテリー問題をコマーシャルで攻撃していました。
また、Appleは一部機種について2018年末までバッテリー交換を3,200円で受け付けているほか、iOS11.3よりパフォーマンス管理機能をトグルで無効にすることが可能となっています。
Source:GSMArena
Photo:iFixit
(kihachi)