QualcommのiPhone輸入差し止め要求、却下される

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    米国際貿易委員会(ITC)の判事は現地時間9月28日、iPhoneの米国内への輸入差し止めを求めるQualcommの申請を却下しました。

    ITCは輸入差し止め申請を却下

    ITCの行政判事を務めるトーマス・ペンダー氏は、AppleのiPhoneがQualcommの持つ電力管理技術に関連する特許のひとつを侵害していることは認めつつも、輸入禁止要求は「公益に反する」と述べています。
     
    Appleは声明文において、Qualcommは関係のない技術についてまで不当なロイヤリティを求めていると主張、「公平な競争に反し、技術の発明者や米国の消費者にダメージを与えようとするQualcommを止めたITCに感謝する」と述べました。
     
    これに対しQualcommは、Appleによる1件の特許侵害をITCが認めたことは評価しつつも、「輸入差し止めを却下し、特許侵害の継続を認めるのは理解できない」と反論しています。

    IntelがブログでQualcommを批判

    Qualcommは2017年7月、Intel製チップを搭載するiPhoneが、同社の持つ6件の特許を侵害しているとして、ITCに対しiPhoneの米国内への輸入差し止めを要求しました。ただしQualcommはIntelのチップが特許を侵害しているとは主張しておらず、iPhoneへの搭載の仕方が特許侵害に相当するとしています。
     
    Intelの法務顧問を務めるスティーブン・ロジャーズ氏は、ITCの判決後に投稿したブログにおいて、「Qualcommは華々しく訴訟を行い、Intelの製品について公の場で散々けなしてきた」「しかしIntelのこれまでの歴史から見れば、我が社が50年以上に渡り、世界を牽引する技術的革新を行ってきた企業であることは明らかだ」と述べ、Qualcomm批判を展開しています。
     
     
    Source:Reuters,Intel
    Photo:Qualcomm
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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