ディスプレイへ埋め込みの指紋認証センサー、19年はシェア大幅拡大へ

    qualcomm 指紋認証センサー

    qualcomm 指紋認証センサー
     
    iPhone Xを筆頭として、ハイエンドモデルのスマートフォンには顔認証センサーが採用される傾向にありますが、依然として指紋認証センサーの需要も高いことが分かっています。特に注目を集めているのが、ディスプレイ下に埋め込むタイプの次世代型指紋認証センサーです。

    スマホメーカーの需要が牽引

    調査企業Topology Research Institute(TRI:拓墣產業研究院)によると、指紋認証センサー市場全体において、ディスプレイ埋め込み型の指紋認証センサーのシェアが2018年の3%から2019年は13%へと、大幅な拡大が見込めるそうです。
     
    これまでは歩留まり率の低さや、十分な投資が行われていないなどの制約があったものの、最近はスマートフォンメーカーの需要が先行する形で、サプライヤー側も開発を積極的に手がけている、とTRIは指摘します。
     
    ディスプレイ埋込み型の指紋認証センサーは、SamsungAppleなどが開発していると報じられたことで、一挙に注目を集めるようになりました(両社とも現時点では実装していない)。ベゼルレスデザインとの相性の良さも相まって、VivoやXiaomi、Meizuなど中国ベンダーがこぞって採用しています。

    ミッドレンジモデルにも適用か

    開発が進むにつれ、パーツのコストも減少しています。
     
    例えば、2017年に12〜15ドル(約1,350〜1,650円)ほどだったSynapticの指紋認証センサーは、Goodix(匯頂)やSilead(思立微)といった企業も開発競争に参加したことで、2019年には8ドル(約900円)を下回るだろうと考えられています。
     
    このようなコスト低下を受けて、こうしたタイプの指紋認証センサーがハイエンドモデルだけでなく、ミッドレンジモデルにも採用されるのではないか、とTRIはみています。

    まだ課題も?

    ただし、現行のディスプレイ埋込み型の指紋認証センサーには課題も残されています。
     
    例えば、太陽光などの強い光の下では、埋め込まれた指紋認証センサーがディスプレイ越しに透けて見えてしまうなどの事例が報告されています。
     
     
    Source:経済日報
    Photo:Qualcomm
    (kihachi)

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