ストックホルム市、「王の庭」へのApple Store建設計画で市民の意見求める

Apple Store ストックホルム 9to5Mac

Apple Store ストックホルム 9to5Mac
 
スウェーデンの首都ストックホルムで、市の中心にある公園へのApple Storeの建設計画について住民からの意見が集められています。

「王の庭」の名を持つストックホルムの象徴的公園

Apple Storeの建設が計画されているのは、ストックホルム市の象徴的公園である、クングストレッドゴーデン公園 (Kungsträdgården) の一角で、現在はアメリカ資本のレストランチェーン、TGI Fridaysが建っている場所です。
 

ストックホルム TGI Fridays

Apple Store建設予定地、現在はTGI Fridaysが建っている


 
ストックホルム市議会は2016年4月、Apple Storeの建設計画に賛成する決定を下しましたが、「王の庭」の意味を持ちストックホルム市の象徴的な存在である同公園への出店に対して市民からは、他の場所を検討すべきと反対の声もあがりました。
 
Apple Store ストックホルム 9to5Mac
 
現在、Apple Storeのデザイン案が公開されており、ストックホルム市民からの意見が9月まで受け付けられています。

2016年のデザイン案は景観に配慮し変更

Appleの新本社Apple Parkや、シカゴのApple Michigan Avenueなどを設計した建築デザイナー集団のFoster + Partnersによるスウェーデン4店舗目となるApple Storeのデザイン案は、2016年に発表されました。
 
Apple Store ストックホルム Mitti
 
その後、景観に調和するようデザインへの変更が求められ、現在はガラスと大理石の外壁と、なだらかな曲線を描く屋根、木の温かみを活かした天井という、Apple Michigan Avenueとも共通するデザイン案が提示されています。
 
Apple Store ストックホルム 9to5Mac
 

「タウン・スクエア」としてのApple Storeを推進

Appleは、Apple Storeを単なる商品販売の場ではなく、地域の住民が集い、「Today at Apple」で製品の使い方を学び、写真撮影や映画製作のような活動や、ビジネスの問題解決に役立つ「タウン・スクエア」というコンセプトのもと、出店を進めています。
 
Appleは、「Today at Apple」の取り組みでカンヌライオンズの「ブランド体験」部門のグランプリを受賞しています。
 
Appleにとって、街の象徴となる場所への出店は「タウン・スクエア」を具現化するうえで意味のあることですが、地域住民の戸惑いを招く場合もあります。
 
オーストラリアのメルボルンでは、市民の憩いの場であるフェデレーション・スクエアへの前衛的デザインのApple Store出店計画について、市民から反対の声があがっています。

 
 
Source:9to5Mac
Photo:Mitti
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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