WHO、「ゲーム障害」を精神障害として正式に認定

smartphone game

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世界保健機関(WHO)は、ビデオゲームやスマホゲームなどにあまりにも没頭してしまう状態を、精神障害の一種として正式に認定すると発表しました。

ゲーム障害はドラッグやギャンブル中毒と同じ

WHOは、国際的に統一した基準で定められた死因および疾病の分類である、国際疾病分類(ICD)の第11版(6月18日発行)に、新たに「ゲーム障害(gaming disorder)」を精神障害の一種として追加したことを明らかにしました。
 
WHOはゲーム障害には、疾病とみなすに至った3つの特徴があると説明しています。
 
1つめは、ゲームに熱中すると何よりもゲームを優先しがちになり、ほかの行動がおろそかになること。2つめはゲームのしすぎに問題があるとわかっていてもやめられないこと。3つめはゲームへの過度の没頭が、自分自身の生活や家族、社会との関わり、勉学などにも悪影響を及ぼしてしまうことです。
 
WHOは上記の特徴が、ドラッグやギャンブル中毒に共通する、と結論づけています。
 
ただしゲーム障害であるとの診断を下す基準がいくつかあり、そのひとつは、上記のような問題行動が最低でも12カ月間継続していることとなっています。

「App Limits」でゲームのしすぎを防ぐ

調査会社Newzooによれば、モバイルゲーム市場は、2007年にiPhoneが発売されて以降、毎年2桁の伸びを記録しており、2018年のモバイルゲーム市場の売上は、ゲーム市場全体の過半数である51%を占める見通しです。
 
つまりゲーム障害予備軍には、モバイルゲームに没頭している人々が多く含まれていると考えていいでしょう。
 
こうした状況を考えると、iOS12でゲームアプリを含むスマホの利用時間が管理できる「Screen Time」や使用制限を設定できる「App Limits」が、またAndroid Pでは同様の機能であるDashboardが導入されるのは、自然な流れといえそうです。
 
 
Source:CNN via 9to5Mac
Photo:Pixabay
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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