iPhone7シリーズで再起動を繰り返す「ループ病」が急増か〜初期症状あり

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    iPhone7 Plus iFixit
     
    2016年にiPhone7シリーズが登場して2年近くが経過しましたが、このところ修理業者のもとへ「再起動を繰り返す」としてiPhone7/7 Plusを持ち込むユーザーが急増しているそうです。しかし、原因は思いもよらぬところにありました。

    原因はオーディオチップとパッドの接続不良

    ニュースサイトMOTHERBOARDによると、英ロンドンでスマートフォン修理業者を営むフェデリコ・セルヴァ氏のもとには、特定の症状を持つiPhone7/7 Plusが、過去6カ月で1週間あたり10〜15台は持ち込まれるそうです。
     
    その症状とは、SIMトレイ近くのマザーボードに位置するオーディオチップに接続されたパッドが緩んで接続不良になっている、というものです。しかも、この接続不良が悪化すると、iPhoneがクラッシュと再起動を繰り返す「ループ病」に陥ることも分かっています。
     
    2016年にも「iPhone6 Plusがアプリのクラッシュ(強制終了)と再起動を繰り返す」という不具合が大きな問題となりましたが、セルヴァ氏によると「より深刻な症状」なのだとか。
     
    同氏は、ループ病が始まる前の初期症状として、通話中にボイスメモやスピーカーのボタンがグレイアウト(選択できないようになる)したり、断続的にフリーズを起こしたりする傾向が見られる、と述べています。
     
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    この症状を放置しておくと、電源を入れてもAppleのロゴがずっと表示されるままで画面が切り替わらない、というループ病に発展します。

    ダメージが蓄積されて経年劣化で起きる問題か

    米ニューヨークで修理業者を運営するジェサ・ジョーンズ氏は「新しい携帯に起こることは稀であり、経年劣化によるものだ」とMOTHERBOARDの取材に対して答えています。つまり、単純に症状を訴える消費者のiPhone7シリーズの寿命が近いというわけです(ただし、Appleは「製品買い替えサイクルとして想定している期間」をiPhoneの場合は3年としています)。
     
    ただし、どんな行動が不具合を引き起こすのかについては、修理業者の間でも意見が分かれており、ジョーンズ氏は、尻ポケットにiPhoneを入れっぱなしで座席に座るような「折り曲がるような使用が原因だ」とする一方、先述のフェデリコ・セルヴァ氏は「落下がパッドを断線させる原因だ」と分析しています。
     
    修理自体は難しいものではなく、15分ほどで完了し、彼らのようなApple正規サービスプロバイダでは100〜150ドル(約1万1,000円〜1万6,500円) ほどで請け負ってくれるとのことです。

    非常に小規模ではあるがAppleも問題を認識

    なお、Appleも「非常に小規模ではあるものの」iPhone7のマイク部分に関するレポートが上がってきていることを認めており、そうした不具合が起きた場合は、AppleCareに相談するよう勧めています。
     
    ちなみにAppleは先月、正規サービスプロバイダを対象に、iPhone7/7 Plusについて「スピーカーボタンが灰色になる」という不具合がiOS11.3で起きる可能性があるとする文書を配布しています。ただ、これはソフトウェア側の不具合と考えられるため、今回のハードウェアに直結した不具合との関連性があるかどうかは不明です。
     
     
    Source:MOTHERBOARD
    Photo:iFixit
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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