【WWDC 18】iOS12ではARKit2へ進化、Siriの新機能が追加


 
現地時間6月4日に開幕した世界開発者会議(WWDC 18)の基調講演で、iOS12ではARKitがARKit 2に進化すると発表されました。
 
またSiriに新たに「ショートカット」機能が追加されるほか、「News」「株価」「ボイスメモ」「写真」「iBooks」を含む、複数のアプリがアップデートされます。

ARの新ファイル形式「USDZ」

iOS12の発表は、拡張現実(AR)機能でスタートしました。最初に発表されたのが、ARプログラムを簡単にやり取りするための新しいAR用ファイル形式「USDZ」です。
 
iOS12はUSDZ形式ファイルに対応するため、メッセージ、メールなどに含まれるUSDZ形式の3Dオブジェクトをクリックして直接開き、回転させたり、拡大・縮小したり、ARで見たりすることができます。
 
WWDCではギターをARオブジェクトとして取り出し、眼の前に置く様子が実演されました。
 
またAR機能を使って長さを測ることができる新アプリ「Measure」が発表されました。iPhoneのカメラを長さを測定したい物体に向け、タップ&ドラッグで簡単に縦横などの長さを測ることができます。
 

ARKit 2

ARKit 2では、顔トラッキングの向上、より現実的なレンダリング、3Dオブジェクトの検出、体験の継続などが実現しますが、最大の特徴が「体験の共有」です。複数ユーザーが同一のAR環境を共有し、ゲームプレイなどを楽しめるようになります。
 

 
また「体験の継続」により、現実世界のオブジェクトをもとにAR世界で遊んだあと、その仮想世界を「現実世界にいったん戻し」、次回またその世界を「取り出して」、続きをプレイすることができます。

Siriショートカット

Siriショートカット機能は、「Add to Siri」のボタンでアプリに直接Siriを追加し、スケジュール管理を任せるというものです。たとえば毎朝コーヒーを飲んでいる場合それを記録するアプリ、会議のスケジュールが入ったカレンダーアプリを登録しておくと、朝になるとSiriが「コーヒーを注文しますか?」、会議の時間が近づくと「会議の時間が近づいています」といった形で、ロック画面で予定を教えてくれます。
 
あるいはユーザー自身がショートカットをカスタマイズすることもできます。複数の異なるアプリのアクションを特定のキーワードに紐づけて登録しておくと、そのキーワードで呼びかけるだけで、アクションをまとめて提示してくれます。
 
Siri Shortcut

その他のアップデート

iOS12では、「写真」アプリの検索機能が強化され、探している写真がより見つけやすくなります。また新しい「For You」タブの追加で、家族や友人と簡単に写真を共有することができます。

 
そのほか日本では公開されていない「News」アプリがアップデートされるほか、「株価」アプリのデザインが刷新、Appleニュースが追加されるうえ、iPadでも同アプリが利用可能となります。
 
また「iBooks」アプリの名称が「Apple Books」へと変更になり、「Reading Now」機能により続きからすぐ読めるようになります。
 
「ボイスメモ」アプリがiPadでも利用可能になるとともに、iCloud対応となるため、複数デバイスでボイスメモの共有や編集ができます。
 
そしてCarPlayがサードパーティーのナビゲーションアプリに対応することがわかりました。これでGoogle MapsがCarPlayで利用可能となります。

 
 
Source:Apple
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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