Apple、アプリネットワークを活用した広告事業を展開か

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    これまで広告に依存せず、製品販売に集中してきたAppleが、サービス事業のさらなる成長のため、デジタル広告事業の拡大に乗り出すようです。

    アプリ経由で広告表示か

    Wall Street Journalによれば、Appleは過去1年の間、写真共有アプリのSnapやPinterestを含む複数社と会い、アプリ経由で広告を配信するApple独自のネットワークへの参加について交渉を重ねていた模様です。
     
    App Storeの検索広告「Search Ads」は、現在はまだ小規模ながらも確実に売り上げを伸ばしており、関係者によれば昨年の売り上げは約10億ドルに上ります。
     
    Appleは、たとえばSnapchatアプリで「NFL」関連の写真を検索すると、NFLのチケット再販アプリが表示されるといったような方式を考案していると関係者は述べています。ただし現時点では、Appleがどのような広告ネットワークを検討しているのかは不明です。

    プライバシー保護とターゲティング広告

    AppleはSearch Ads表示のために、ユーザーの氏名、住所、年齢、性別、使っているデバイス、アプリ、視聴した音楽、動画、ダウンロードした書籍などの情報を収集すると説明しています。ただしマップやSiriからの情報など、プライバシーに関連する情報は収集しないとしています。
     
    Googleや、個人データの流出問題で大きな批判を浴びたFacebookのように、膨大なユーザー情報を収集してターゲティング広告事業を展開する競合他社と、Appleはどのような形で勝負していくのでしょうか。また広告事業に大々的に乗り出すことで、これまでの「プライバシー保護」方針が崩れたりしないのか、今後の展開に注目です。

     
     
    Source:Wall Street Journal
    Photo:Apple
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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