Apple、ユーザーの位置情報を収集・送信するアプリをApp Storeから削除

Apple App Store

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Appleが、収集した位置情報をサードパーティに送信するアプリや、ユーザーへの説明が不十分なアプリをApp Storeから削除している、と米メディア9to5Macが報じています。

位置情報の収集や共有が不適切なアプリを削除

Appleは、該当するアプリをApp Storeから削除するとともに、開発者にメールで「再審査の結果、App Store審査ガイドラインの5.1.1及び5.1.2に違反している」として、削除の理由を説明しています。
 
Appleは開発者に対し、App Storeへの再申請時には、ガイドラインに違反しているコードやフレームワーク、ソフトウェア開発キット(SDK)を削除するよう求めています。

位置情報収集についてユーザーへの説明不足のアプリも削除対象に

App Storeから削除されているアプリは、収集した位置情報の使用目的について、ユーザーに具体的な説明をしていないものや、ガイドラインで禁止されているアプリの改善以外の目的に使用すると判断されたものが含まれている模様です。
 
App Store審査ガイドラインには、ユーザーから収集した情報の使用と共有について、以下の記述があります。
 

5.1.2 データの使用と共有
(i)(中略)事前にユーザーの許可を取り、どこでどのようにデータを使用するかに関する情報を提示しない限り、ユーザーの個人データを使用または送信することはできません。
 
(ii)アプリケーションで収集したデータは、ユーザーエクスペリエンスの向上、アプリケーションの機能に関連するソフトウェアまたはハードウェアのパフォーマンスの向上、「Apple Developer Program License Agreement」に従った広告の提示以外の目的で使用したり他社と共有したりすることはできません。

欧州の一般データ保護規制への対応が目的か

Appleは以前から、ユーザーのプライバシーを尊重する姿勢を維持していますが、このタイミングで位置情報を不適切に扱うアプリに厳しい姿勢を取っているのは、5月25日に欧州連合(EU)で施行される「一般データ保護規制(General Data Protection Regulation:GDPR)」を遵守する方針の一環と考えられます。
 
Appleは、公式サイトに設置したWebフォームから要求したユーザーには、同社が収集した個人データを提供しています

 
 
Source:9to5Mac, App Store審査ガイドライン
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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