Apple、サービス事業売上が今後5年で売上伸び率の6割に達する?

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Appleの事業の柱が、iPhoneでなくなる日はそう遠くないかも知れません。著名アナリストが「今後5年でiPhoneが売上成長率全体に占める比率は22%まで下がる」と予想しています。

iPhone X売れ行き不振でも株価にダメージなし

Appleの最新iPhoneであるiPhone Xの売上は、あまり芳しくないと複数メディアが報じています。しかしこうした否定的な内容の報道にも関わらず、Appleの株価はそれほど大きく下がっていません。
 
Apple情報に詳しいモルガン・スタンレーのアナリスト、ケイティ・ハバティ氏はその理由を、Appleの主要事業がiPhoneからほかの事業へと移行しつつあるからだと指摘します。
 
過去5年以上に及び、Appleの年平均8%増という売上成長率の86%を占めていたのがiPhoneの売上でした。しかし今後5年間で、その比率は22%まで縮小すると同氏は見ています。
 
モルガン・スタンレー

サービスがiPhoneに代わる売上の柱に

iPhoneに代わる売上の柱となるのがサービス事業です。今後5年間の売上成長率の56%を占めるのがサービス事業であり、Apple Watchなどを含む「その他」と合わせると、成長率のほとんど(86%)を占めることになるとハバティ氏は予想しています。
 
2017年のサービス事業売上は1デバイス当たり約30ドル(約3,200円)と推測されていますが、現時点ではAppleのサービスに一切お金を使っていないユーザーも多いため、同社のサービス事業にはかなりの成長の余地が残されています。
 
たとえばApple Musicですが、会員数が3,800万人に到達したとはいえ、Appleデバイスの総ユーザー数から見ると、わずか2.9%に過ぎません。
 
またApple Payの利用者数は世界全体で1億2,700万人に達し、1年前からほぼ倍増したと伝えられているものの、iPhoneユーザー全体からみるとたった16%です。
 
ハバティ氏は、約1億600万人がAmazon Primeに年間約99ドル(約1万円)を支払い、約1億1,100万人がNetflixに年間約120ドル(約1.3万円)を支払っていることから、Appleのサービスにユーザーが支払う額も、「100ドル以上まで伸びる可能性がある」と述べています。
 
モルガン・スタンレー

 
 
Source:Business Insider
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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