Androidセキュリティ責任者「iOSと同じくらい安全」と主張

android os

android os
 
Androidのセキュリティ部門責任者が、AndroidはAppleのiOSと同じくらい安全になったとコメントしました。

ライバルと同じくらい安全

モバイルOS市場において圧倒的なシェアを誇るGoogleのAndroidですが、バグが多く安全面で問題が多いことが繰り返し指摘されてきました。
 
しかしGoogleで、Android/Google Play/Chromeのセキュリティ責任者を務めるデビッド・クライダマハ氏は、米メディアCNETに対し、Androidチームの努力により、こうしたバグの問題は過去のものとなったと述べました。
 
またiOSの名前は出さなかったものの「Androidは現在ライバルと同じくらい安全だ」とも述べています。

 
この発言は、Googleが現地時間15日に公開した年次報告書「Android Security 2017 Year In Review」の内容を反映しています。Googleは最初のページに、
 

Androidのセキュリティは2017年に大きく躍進し、我々の保護技術の多くが今や業界をリードしている。

 
と記しています。

iOSとAndroidの違い

AppleがApp Store以外の場所からのアプリのダウンロードができないようにし、セキュリティアップデートを直接ユーザーのデバイスに提供しているのに対し、GoogleはAndroidユーザーがGoogle Play Store以外の場所からも自由にアプリがダウンロードできるようにしており、セキュリティアップデートは各デバイスのベンダー頼みのため、頻度にバラつきがあります。
 
つまりAndroidでは、ユーザーが悪意あるアプリをダウンロードしてウイルスに感染する、セキュリティアップデートをしないために脆弱性が放置されるといった問題が起きやすくなっています。

バグハンターにバグを発見してもらう

ではGoogleはどのようにAndroidの安全性を向上させているのでしょうか。
 
Googleはフリーランスのバグハンターに相当なお金を支払ってバグの発見に努めています。つまり悪意あるハッカーが脆弱性を見つけるのがより難しく、コストがかかるようになっています。これにはAndroidがオープンソースであり、セキュリティ向上を追求するコミュニティが拡大していることも貢献している、とGoogleは報告書の中で述べています。

セキュリティアップデートの現状には問題あり

悪意あるアプリを締め出すため、Googleは「Google Play Protect」サービスを提供しています。これはアプリをスキャンし、問題があればユーザーに警告するツールです。Googleによれば2017年、同ツールなどにより問題のあるアプリのダウンロードを16億回防止したほか、ユーザーのスマートフォンから約3,900万の悪意あるアプリを削除したとのことです。
 
Googleはセキュリティアップデートについても、2018年は同アップデートを定期的に受け取れるスマホの率を上げたいと述べています。ただし先日米SecurityLabが報告したように、Androidデバイスのセキュリティアップデートの現状は、かなり問題があると言わざるを得ません。
 
 
Source:Android Security 2017 Year In Review(PDF) via CNET
(lunatic)

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

特集

目次