Appleの「その他」製品群による収入は2兆円規模に、iPad超えの可能性

    Apple「その他」製品

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    Appleが「その他」として詳細な売上を公表していない製品群による収入が急増し、今年iPadを超える事業規模になるだろう、とアナリストが予測しています。HomePodは年間300万台が売れ、低価格モデルの投入でさらに売れると考えられています。

    Appleの「その他」製品による収入、3年で倍増か

    Appleは、四半期決算などの業績発表ではiPhone、iPad、Mac以外の、HomePod、AirPods、Apple Watchなどの製品は「その他」に分類しています。「その他」に分類される製品ごとの出荷台数や売上は公表されていません。

     
    投資会社Guggenheimのアナリストであるロバート・シーラ氏は、投資家向けに発表したレポートで、2016年には110億ドル(約1.2兆円)だった「その他」部門の収入が、2019年には220億ドル(約2.3兆円)と3年で約2倍に成長する、と予測しています。
     
    なお、Appleは先日の四半期決算で、Apple Watchが四半期最高の販売数となり、「その他」部門が大きな伸び率を記録したことを発表しています。

    2018年、「その他」がiPadを超える

    シーラ氏は、「その他」部門は2018年に、Appleの総収入の7%に相当する190億ドル(約2兆円)規模へと、対前年比34%増の急成長を達成すると見込んでいます。
     
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    同氏は2018年の総収入の内訳について、iPhoneが63%、Apple MusicやApp Storeなどの「サービス」が13%、Macが9%、「その他」が7%で、iPadによる収入は「その他」を下回ることになると予測しています。

    Apple Watchが「その他」部門の50%か

    Appleは「その他」部門の売上内訳を公表していませんが、その中ではApple Watchが50%を占める、というのがシーラ氏の見立てです。
     
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    2018年、Apple Watchは前年比26%の伸びとなる2,200万本が出荷され、Appleの総収入の3.6%にあたる95億ドル(約1兆円)をもたらすと同氏は述べています。
     
    この金額は、先日の株主総会でティム・クック最高経営責任者(CEO)が「Appleのウェアラブル機器の売り上げはFortune上位300社の規模」と明かした、約1兆円という事業規模とほぼ一致します。

    AirPodsによる収入はBeatsを超える?

    完全ワイヤレスイヤホンのAirPodsは、もし世界に7億5000万人いるiPhoneユーザーの3%に販売することができれば2,300万台が売れ、30億ドル(約3,200億円)以上の収入をもたらします。この金額は、「その他」部門の16%にあたります。
     
    この予測どおりの販売数が達成されれば、AirPodsによる収入はApple全体の1%を超え、Beats製品による収入を上回ることとなります。

    HomePodは年間300万台を販売、秋には「HomePod mini」投入?

    2月に発売されたHomePodについてシーラ氏は、世界に3,600万人以上いるApple Musicの有料会員の10%に販売できれば、300万台以上が売れるだろう、と見積もっています。そうなれば、HomePodによる収入は10億ドル(約1,000億円)を超えることになります。
     
    シーラ氏は、Appleは「HomePod mini」と呼ばれる低価格モデルの投入で、HomePodの売り上げはさらに伸びると予測しています。
     
    先日、Rosenblatt証券のアナリスト、ジュン・ザン氏も、「今年の秋、低価格版のHomePodが発売される」と予測しています。

     
     
    Source:AppleInsider
    (hato)

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    この記事を書いた人

    2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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