Apple Watch、85%の精度で糖尿病を発見

Cardiogram Apple Watch

Cardiogram Apple Watch
 
最新の研究結果から、Apple Watchを含むウェアラブルが、糖尿病の発見に役立つことがわかりました。糖尿病かどうかの診断の精度は85%にも上ったと、Cardiogramは報告しています。

85%の正確さで糖尿病を発見

Cardiogramは、Apple WatchとAndroid Wear向けに、心拍数を測定可能なアプリ「Cardiogram」を提供しています。今回の研究では、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のHealth eHeart研究の参加者から、Apple WatchおよびAndroid Wear搭載スマートウォチを着用している14,011人を募りました。
 
次に、スマートウォッチが搭載するCardiogramのアプリで参加者に心拍数を測定してもらい、集まったデータをCardiogramのディープニューラルネットワーク「DeepHeart」で解析したところ、85%の正確さで糖尿病の有病者を発見することができました。DeepHeartは、これまでスマートウォッチのCardiogramアプリで収集した糖尿病、高血圧、睡眠時無呼吸、不整脈、高コレステロール患者と健康な人々の膨大なデータで学習しています。

日本の糖尿病患者と予備群の合計は2,000万人

日本の厚生労働省が2017年9月に発表した「国民健康・栄養調査」の結果によれば、「糖尿病が強く疑われる者」の割合は12.1%であり、男女別にみると男性16.3%、女性9.3%となっています。人数にすると「糖尿病が強く疑われる者」は約1,000万人で、「糖尿病の可能性を否定できない者」の約1,000万人と合わせると、国内に約2,000万人の糖尿病患者と予備群が存在することになります。
 
しかし恐ろしいのは、自分が糖尿病であることを自覚していない人が多数存在するという可能性です。米疾病対策センター(CDC)によると、アメリカには推定1億人以上の糖尿病有病者もしくは予備群がおり、4人に1人は診断を受けておらず、また予備群である人々の88.4%は自分が糖尿病になる可能性が高いことを認識していないとのことです。

スマートウォッチ、医療機器としての活用も

Apple Watchが心拍数の異常や、睡眠時無呼吸、高血圧を、かなりの精度で診断可能であることはすでに実験で明らかになっています。今後これらスマートウォッチは、医療機器としても注目されることになるでしょう。

 
 
Source:Cardiogram via Cult of Mac
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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