スマートフォンの世界市場が9%縮小、史上最大の下落に

2017年第4四半期のスマホの世界市場規模が前年同期比で9%減となり、スマートフォンの歴史の中で最も大きな下落となったようです。
AppleはiPhoneの高価格化で対応
Appleの2017年第4四半期(2017年10‐12月)のスマートフォンの売上台数は、対前年同期比で500万台少なくなっていますが、高価格に設定されたフラグシップ機のiPhone Xが好調なこともあり、平均販売価格が上昇したため、同社2018年第1四半期(2017年10‐12月)の売上は過去最高を記録するに至っています。
Samsungやほかのメーカーも高価格化に乗り出しているものの、スマートフォン需要そのものが低迷しているようです。調査会社Strategy Analyticsによれば、2017年第4四半期の全世界のスマートフォンの出荷台数は前年同期の4億3,870万台から4億20万台へと下落しており、同社ディレクターのリンダ・スイ氏によれば、「スマートフォン史上最大の下落」であるとのことです。
中国のスマホ市場の下落が原因か
調査会社Canalysによれば、中国における2017年の通年のスマートフォン出荷台数は、前年から4%減となっており、特に第4四半期(2017年10〜12月)の出荷台数は対前年同期比で14%のマイナスとなっています。
中国のスマホの売上不振の裏には、買い替え年数の長期化、キャリアによる補助金戦略の減少、全体的な「アッと驚くような」モデルの欠如があるとされています。
高画質のカメラだけでは不十分
「スマートフォンは高画質な写真が撮れるというだけでは十分ではなくなってきている」、とGoogleのヴァイスプレジデントのマリオ・ケロアス氏は昨年語りましたが、ユーザーの購入意欲を促すには人工知能(AI)など、カメラ以上の何かが必要なようです。
Appleが今後iPhoneの出荷台数を上昇させる戦略として、Strategy Analyticsの執行取締役を務めるニール・モーストン氏は、「より低価格なiPhoneの発売」を推奨しています。
Source:The Guardian
(lexi)