今年のiOS12、変更は小規模?新機能より安定性向上を優先か

iOS11

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今年公開されるiOS12には、あまり大きなアップデートは期待できないかもしれません。Apple のソフトウェア技術担当の上級副社長であるクレイグ・フェデリギ氏が、2018年は新機能の追加よりもソフトウェアの信頼性と安定性向上を重視する方針を語ったと米メディアAxiosが報じています。

多くのユーザーが戸惑ったiOS11のデザイン変更

Appleは通常、毎年6月に開催される世界開発者会議(WWDC)でiOSの新バージョンの開発者向けベータを発表し、秋に一般向けに公開するというスケジュールを繰り返しています。
 
現行の最新バージョンであるiOS11は、数多くのデザイン変更がありましたが、コントロールセンターのデザイン変更など、ユーザーを戸惑わせる変更も目立ちました
 
また、macOS High Sierraにパスワードなしで管理者以上の権限でログインできてしまう脆弱性が発見されるなど、最近のApple製ソフトウェアの品質に疑問を感じるユーザーが多いのも事実です。

iOS12は小規模な変更にとどまる?

批判を意識してか、Appleのソフトウェア技術部門トップであるクレイグ・フェデリギ氏は、iOS12の呼称になると予想される2018年のiOSでは、ホームスクリーンやCarPlay、主要なアプリの新機能追加など、大幅な変更を2019年に先送りする方針を関係者の会議で語った、とAxiosは伝えています。
 

Apple クレイグ・フェデリギ氏

クレイグ・フェデリギ氏


 
iOS12に新機能が全く追加されないわけではないものの、AR(拡張現実)機能やヘルスケア関連など、比較的小規模な変更にとどまる模様です。
 
Appleとしては、安定性の高いiOSを提供することで、iPhoneがより素早く動作するようになり、iOSの新バージョン公開直後にありがちなトラブルを回避したい考えがあるとみられます。

関係者の間でも賛否両論

しかし、ソフトウェア開発チームの内部でも、大規模な変更を先送りすることで、本当に品質向上につながるのか?という疑問の声があるようです。
 
また、一般的なユーザーは、セキュリティや信頼性よりも目新しい機能にお金を払う傾向があるため、関係者の間でも、新方針には意見が割れているようです。

 
 
Source:Axios via MacRumors
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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