大日本印刷と横浜銀行、自撮りで決済や送金が可能なシステム開発 2018年に実用化予定

大日本印刷と横浜銀行は、自分の顔を写す「自撮り」で本人確認をして、決済や送金等を可能にするシステムを開発したことを発表しました。
2018年中に、横浜銀行を含む10社程度の銀行や証券会社で提供を開始する予定です。
ワンタイムパスワードの代わりに顔認証で決済・送金
大日本印刷と横浜銀行が開発した仕組みは、スマホ等のインカメラを使って顔認証を行い、事前に登録された画像データと一致すれば、決済や送金、口座登録などをパスワードなしで行えるシステムです。
現在、銀行口座から送金等をする際には、一定時間でパスワードが切り替わる「ワンタイムパスワード」が使用されることが多いですが、顔認証での本人確認サービスが始まれば、これまでよりも簡単に決済・送金ができるようになります。
また、顔認証はパスワード入力等に比べてなりすましを防ぎやすく、読み取ったデータもスマホ内には残らないため、不正送金などの被害を減らすこともできるようです。
2018年春から横浜銀行が実証実験を開始
2018年春からは、横浜銀行のスマホ決済サービス「はまPay」で実証実験を開始し、その他の銀行や証券会社など10社程度も2018年中に提供を開始する予定となっています。
日本ではほとんど普及していない顔認証決済サービスですが、中国ではネット通販大手のアリババを中心に導入が進んでおり、一部店舗ではセルフレジで顔認証をして決済ができるサービスも開始しています。
顔認証サービスが普及すれば、生活はさらに便利になりそうですが、一方でセキュリティ性に不安が残るのも事実です。
たとえば、Appleの顔認証システムFace IDは全く血縁関係のない別人でもロック解除に成功しており、精度が低い顔認証システムでは不正送金等が起こる可能性も考えられます。
Source:日本経済新聞
Photo:flickr-Tinh tế Photo,横浜銀行
(kotobaya)