SamsungがAppleを倒すために生み出した色々な技術
スマートフォンシェアで世界トップをひた走るSamsungにとって、頭を悩ませ続ける問題があります。それはライバルのAppleが世に送り出すiPhoneに、売り上げで勝てないことです。SamsungもGalaxyシリーズを筆頭に、革新的なスマートフォンを生み出し続けているのですが、ハイエンド市場では長らくiPhoneの一強状態が続いています。
どうすればAppleを倒せるのか?
率直に言って、Samsungにとって、iPhone Xの成功は面白いはずがありません。有機EL(OLED)ディスプレイも、両縁のベゼルレスデザインも、物理ホームボタンの廃止も、そして顔認証すらも、自分たちがGalaxyシリーズで先駆けてやってきたことなのですから。
そんなSamsungが、Appleを倒すために、あるいは最先端のスマートフォンを生み出すために、新たに開発している技術がこちらです。
一瞬で充電が完了するバッテリー
ニュースサイトSammyHubによると、Samsungの研究所であるSamsung Advanced Institute of Technology(SAIT)は現在、わずか12分で充電を完了できる技術を開発しているそうです。
これは、次世代のバッテリー素材として注目を集めるグラフェンを活かした技術で、実現すれば従来の高速充電の5倍の速度で充電が可能となります。
スマートフォン折りたたみ
大画面を2つに折りたたむことのできる端末は、何年も前から次世代スマートフォンとして注目を集めてきました。Samsungのみならず、Appleも次々と同技術に関する特許を申請、取得しています。
ただし、2つ折りモデルでスマートフォン市場に一番乗りするのは、Samsungだと考えられています。同社は2018年の年明けにGalaxy Xとして、台数限定でリリースする予定があるとも言われています。
OLEDが液晶ディスプレイ(LCD)に取って代わり始めるまでに随分と時間がかかったように、折りたたみには必須となるフレキシブルOLEDの需給が安定するまで時間はかかりそうですが、ひとまず2020年が目処になる、とアナリストはみています。
完全ベゼルレス
ベゼルレスデザインと言われながらも、iPhone XやGalaxy Note 8は正確には「完全ベゼルレス」ではありません。iPhone Xは四方をベゼルに囲まれていますし、Galaxy Note 8も上下の非アクティブ領域が目立ちます。
しかし、やはり完全にベゼルのないディスプレイはスマートフォン業界にとっての夢なのでしょう。Samsungが取得した特許では、ディスプレイ側の面すべてがディスプレイに覆われている様子が確認できます。こうした技術を可能にするOLEDの製造コストが今後は下落していくと考えられるだけに、決してこうしたデザインが夢物語のまま終わることはないはずです。
なお最近公開された、Galaxy S9に関連しているのではないか、とされた特許でも、Samsungはホームボタンに割り当てたノッチ以外をすべてディスプレイにしてしまう特許を取得しています。
Source:BGR,SammyHub,Patently Mobile
(kihachi)