Quanta、1,000人規模のチームでAppleと「ARメガネ」共同開発か
最新iPhoneに「iPhone X」と命名したことをもって、このiPhoneを一つの区切りだとAppleが考えているのではないか、とする見方があります。Appleの主な収益源の地位を、かつてiPodがiPhoneに明け渡したように、今後Appleは次世代デバイスをiPhoneに代わるものとして打ち出してくる、というわけです。ARデバイスはその最右翼と考えられています。
1,000人規模の研究開発チームを組織
先日、AppleのサプライヤーQuantaの副会長であるC.Cレオン(梁次震)氏が「2019年までにARデバイスを出す」と述べたことは大きな反響を呼びました。レオン氏はどこと協力しているかは明らかにしなかったものの、同社の最大顧客であるAppleであることは明白だったからです。
このARデバイスがどのようなものかについて、レオン氏は「ヘッドセットのような機器で、透明なレンズを搭載し、ユーザーはそのレンズを通して周囲を見たり、やり取りしたりすることができる」と述べており、無事開発が進めば、いわゆる“ARメガネ”になると考えられます。
そして今回、新たに中国メディアが報じたところによると、現在Quantaは1,000人規模の研究チームで、このARメガネをAppleと共同開発しているそうです。Quantaと言えば、Apple Watchの組み立てを手がけることでも知られる企業ですが、仮にAppleから受注を受けることに成功すれば、新たに「光学レンズ企業」としての顔も併せ持つことになります。
“一般向け”ARメガネの登場は間近に
AR/VR(拡張現実/仮想現実)デバイスは、次の5年で出荷台数が10倍になるという予測も出ており、今後の飛躍的な市場拡大が見込まれています。
ARKitを伴ったiOS11、そしてTrueDepthカメラを搭載したiPhone Xは、まさに“AR元年”を彩るに相応しいものですが、ARメガネは「仮想と現実の混合」への没入感という点では、スマートフォンのそれとは比べ物にならないはずです。
かつて鳴り物入りで登場したGoogleグラスは時代が早すぎたのか、現時点では「Glass Enterprise Edition」として法人向けデバイスに収まっていますが、いよいよ2018年以降は、Appleによる一般向けの本格的なARデバイスを期待して良いということでしょうか。
Source:新浪科技
Photo:GLASS
(kihachi)