Apple、TSMCと協力して次世代ディスプレイのmicro-LEDを開発中?

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2017年のiPhone Xで、ついにAppleは有機EL(OLED)ディスプレイの採用に踏み切りました。ライバルのSamsungがいち早くOLEDを採用したのを尻目に、歩留まり率の低さなどを理由として、長らく液晶ディスプレイ(LCD)にこだわり続けてきたAppleですが、繊細な表現が可能であるばかりか、端末デザインの幅を広げるOLEDの魅力に抗うことはできなかったようです。しかし、すでにAppleは次世代のディスプレイとされるmicro-LEDへシフトしつつあるという観測も浮上しています。

OLEDのさらに先を行くmicro-LED

micro-LEDは、コントラスト比や視野角の広さ、輝度といったディスプレイの「表現力」を決める要素だけでなく、消費電力の低さでもOLEDを大きく上回るとされる、夢の次世代ディスプレイです。
 
2014年にmicro-LED技術を開発するLuxVueを買収したAppleは、将来の製品化に向けて台湾の極秘研究施設で試験生産を行っていることなどが、これまでにも報じられてきました。無事開発が進めば、2018年のApple Watchを皮切りとして、iPhoneにも近いうちに搭載されると考えられています。

開発は新たなフェーズに?鍵を握るTSMC

しかし、サプライチェーン事情に詳しい台湾メディアDigiTimesによると、台湾におけるmicro-LED研究開発(R&D)チームの規模をAppleは最近縮小したとのことです。
 
micro-LEDチップの伝達部位で問題が発生していることによるものと考えられており、このことから開発が難航し、Appleがプロジェクトを再調整しているのではないか、と見る向きも出ています。
 
その一方で、台湾チームの規模を縮小したのは、単にAppleが研究を完成させたからであり、ここから先は台湾ではなくアメリカで行うからではないか、という観測もあります。この観測によると、Appleは先述した伝達部位の問題を解決すべく、「A〜」シリーズのiPhone向けチップを供給するTSMCと協力し、シリコンウェハの開発を行っているそうです。
 
仮にそうだとすると、すでにチップの独占供給を行っているTSMCの存在感が、Appleにとっては今まで以上に増していることにもなります。
 
 
Source:DigiTimes via 9to5Mac
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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