iPhone Xのワイヤレス充電スピード、Samsungより遅い(今のところは)
iPhone XやiPhone8/8 Plusにはワイヤレス充電機能が採用されています。国際規格「Qi」に準拠しているため、サードパーティー製のワイヤレス充電器も利用することが可能です。しかし、これらのワイヤレス充電器を通して行うチャージスピードは、ライバルのSamsungが提供するものよりも遅くなる可能性が指摘されています。
最大出力はSamsung向けの製品の半分
執筆時点(9月16日)で、iPhoneに対応する製品として発売されているワイヤレス充電器は、Belkinの「Boost Up Wireless Charging Pad」(6,980円)や、Mophieの「Wireless Charging Base」(6,980円)です。しかし、これらの充電器はともに最大出力が7.5Wです。これは、SamsungのGalaxy向けに展開されているワイヤレス充電器が対応する15Wの半分でしかなく、バッテリーを充電する時間も単純計算で2倍の時間を要します。
Qi規格の最新版(バージョン1.2)は最大15Wを上限と定めており、なぜAppleが以前のバージョンである7.5Wにこだわったのかは正式には分かっていませんが、Apple Watchとワイヤレス充電器を共有するためではないか、と考えられています。
これまでApple Watchを充電するには、Apple Watch磁気充電ドック(8,800円)を使う必要がありました。しかし、上記のサードパーティー製ワイヤレス充電器は、おそらくAppleの定める「MFiライセンス」を取得し、MFiチップを搭載しているので、Apple Watchにも利用が可能だと考えられます(ただしオンラインストアでは、執筆時点では、iPhone8/8 Plus/Xについてしか記載されていない)。
AirPowerが「真打ち」か?
ただし、12月から来年にかけて、Appleの純正ワイヤレス充電器である、AirPowerが発売されるという噂もあります。もしかすると、このAirPowerでは15W以上に対応してくる可能性も否定はできません。
というのも、先日行われた新作発表会では、AirPowerを用いて、iPhone、Apple Watch、AirPodsを同時に充電するスライドが登場したからです。これだけのデバイスを十分な速さで充電するには、7.5Wはおろか15Wでも済まないでしょう。
ちなみに、iPhone8/8 Plus、iPhone Xの「30分で最大50%を充電可能」という謳い文句は、「Apple USB-C電源アダプタ」(29W(5,200円)、61W(7,400円)、87W(8,800円))と、「Lightning – USB-Cケーブル」(2,800円:いずれも別売り)を組み合わせた“有線”での充電を想定したものだと考えられています。
Source:CNET
(kihachi)