iPhone8/Xの品不足、ホリデイシーズンまで継続か〜WSJ
Appleが9月12日のイベントで発表すると見られているiPhone8/Xですが、夏の時点で製造プロセスに問題があったのが原因で、発売時の数量が限定されるだけでなく、品不足状態は年末のホリデイシーズンまで続く可能性がある、とWall Street Journalが報じています。
作業員を連れてきたら特別ボーナス
WSJによれば、製造の初期の段階で問題が発生したために、当初のスケジュールよりも約1ヵ月の遅れが生じているとのことです。iPhoneの組み立てを担当するFoxconnは、中国鄭州の工場における生産台数を増やすべく、新たな工場作業員をリクルートした従業員には特別ボーナスを支払っている模様です。
Touch ID埋め込み困難から廃止へ
製造の遅れの主な原因は、新たに採用した有機EL(OLED)ディスプレイとTouch IDにあったようです。Appleは当初、OLEDディスプレイにTouch IDを埋め込もうとしたものの難しいことが判明、物理的なホームボタン廃止に至ったと関係者が語っています。
その決断はやがて、指紋認証スキャナーそのものの廃止を導きます。関係者によれば、iPhone8/Xは従来通りのパスワードか、新しい赤外線顔認証によってロック解除する仕組みになっているようです。
OLED製造でもトラブル発生か
またOLEDディスプレイの製造でも問題が生じていた模様です。OLEDディスプレイモジュールはベトナムにあるSamsungの関連会社が製造していますが、Samsungが自社スマートフォンに搭載しているOLEDディスプレイモジュールではディスプレイとタッチパネルが融合されているのに対し、iPhone8/Xのものはディスプレイの外側に別途タッチパネルがあり、構造が異なるようです。
そのためiPhone8/X向けの製造プロセスはより複雑で、トラブルが発生しやすいと関係者は指摘しています。
発売当初の品不足は以前から噂されていますが、クリスマス商戦まで続くとなると、昨年iPhone7の新色として追加されたジェットブラックが品薄のためプレミアム価格で取引されたように、iPhone8/Xもオークションサイトで高値で売買される事態が起きるかもしれません。
Source:Wall Street Journal
Photo:Quinton Theron
(lunatic)