Appleの内部文書が流出、iPhoneの修理への保証適用判断マニュアル

    Apple Visual/Mechanical Inspection Guide

    iPhone7 Plus iFixit

     
    iPhone修理に、Appleによる購入後1年間内の保証が適用されるかをApple Storeやサービスプロバイダのスタッフが判定するためのAppleの内部文書が流出しました。

    Appleの修理担当者向け内部マニュアル

    iPhoneとアクセサリ類には、購入後1年間の製品限定保証が適用されます。ただし、条件として「事故、不適切な取り扱い、誤用、火事、液体接触、地震またはその他の外的要因による損傷」などは保証の適用対象外となっています。
     
    iPhoneの修理を担当するApple StoreのGenius Barスタッフや、正規サービスプロバイダ向けの、iPhoneの修理が保証の対象となるかを判定するための25ページにわたるマニュアルが流出したものをBusiness Insiderが入手し、その内容を報じています。

    iPhoneの損傷に関する保証適用判定マニュアル

    保証が適用されれば、ユーザーは無料で修理を受けられますが、適用外なら修理代金はユーザーの負担となり、修理不可能と判定された場合は新しくiPhoneを買う必要があります。
     
    流出したマニュアルは「視覚的/機械的検査ガイド(Visual/Mechanical Inspection Guide)」という名称で、略してVMIと呼ばれているそうです。
     
    2017年3月3日付で刊行されたマニュアルは、iPhone6/6 Plus、iPhone6s/6s Plus、iPhone7/7 Plusを対象としており、破損や故障が保証適用になるか否かが、以下のように列挙されています。
     
    Apple Visual/Mechanical Inspection Guide
     

    保証適用対象の損傷など

    • ディスプレイガラス内の異物、ピクセル異常
    • FaceTimeカメラの取り付け異常
    • フロントガラスの細い傷(ただし、衝突の跡や他の傷がないもの)

     

    保証適用対象外の損傷など

    • 液体による損傷が確認された場合
    • 衝突の跡がある、または複数の傷
    • ひどい擦り傷、穴開き、落下によるボタンの破損や欠落
    • 内部の腐食
    • ガラスの複数の傷
    • 本体の湾曲
    • バッテリーの膨張以外による本体とガラスの剥離
    • カバーガラス内の異物
    • レーザー光線によるカメラの損傷
    • オーディオ端子、Lightning端子の損傷
    • スピーカー、マイクグリルの損傷

     
    Apple Visual/Mechanical Inspection Guide
     

    修理不可能な損傷など

    • 確認コードと本体のモデル、色、サイズの不一致
    • 意図的な改造や破損
    • 分解された端末や部品の欠損
    • Apple以外のバッテリー
    • 壊滅的な損傷

    保証を適用させるかは最終的には現場の判断

    Business InsiderがApple StoreのGenius Barに勤務するスタッフに話を聞いたところ、VMIに記載されていることは絶対ではなく、VMIでは保証対象外としている損傷でも、現場の判断で保証を適用させる場合もある、とのことです。
     
    なお、Appleが定めるiPhoneの製品の修理に関する条件は、Appleの公式サイトで公開されています。
     
     
    Source:Business Insider
    Photo: iFixit
    (hato)

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    この記事を書いた人

    2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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