ディスプレイ上での指紋認証、SamsungはGalaxy Note 9に搭載?
2017年3月にリリースされたGalaxy S8は、世界のスマートフォンに先駆けてディスプレイ内に指紋認証センサーを埋め込むはずでした。しかし、中国ベンダーのVivoを別にすれば、Appleを含めて埋め込みに実現したという噂は聞こえてきません。KGI証券のアナリストによれば、Samsungの場合、ディスプレイ内への埋め込みが実現するのは、Galaxy Note 9(仮称)を待つ必要があるそうです。
Galaxy S9に焦って搭載する必要はない
2018年後半リリースのGalaxy Note 9を待たなければならないとすると、Galaxy S9(仮称)でもディスプレイ内への指紋認証センサー埋め込みは実現しないことになりますが、KGI証券の名物アナリストであるミンチー・クオ氏のレポートによると、S9の時点でもSamsungは端末の背面に指紋認証センサーを搭載することにこだわり続けるようです。
Galaxy S8(そしておそらくNote 8も)の指紋認証センサーの位置は、カメラのすぐ横に位置することから、間違えてレンズを指紋で汚してしまうという指摘がユーザーから相次いでいます。
またクオ氏は、ディスプレイ内への埋め込みについて、SamsungがS9の時点でこだわりを見せないのは、ライバルであるiPhone8がこの計画を諦めたから、だとも述べています。iPhone8は、Touch IDが電源ボタンに移動するか、もしくは廃止され顔認証機能にとって代わられると考えられています。そのため、2017年9月のiPhone8リリースで見送りとなれば、少なくとも2018年9月のiPhone9(仮称)まで、Appleに先を越される心配はないからです。
Appleは「卒業」するがSamsungは「固執」?
しかし、ミンチー・クオ氏の見方に従うなら、裏を返せば、少なくともSamsungは2018年後半になっても、指紋認証を認証機能の一つとして位置づけることになります。仮にAppleがiPhone8でTouch IDの搭載を見送り、高度な顔認証機能をセキュリティの中心に据えた場合、一度切り捨てた指紋認証機能を再びiPhone9で復活させるとは考えにくいでしょう。そのため2018年以降は、SamsungとAppleの間で、認証のあり方に大きく差が生じる可能性もあります。
なおクオ氏は、埋め込み技術をGalaxy Note 9に採用する段階で、指紋認証センサーのサプライヤーをSynapticsからEgisに切り替えるのではないか、とみています。このタイプのセンサーは従来のものより4〜5倍は高額だと考えられているため、Samsungにとってサプライヤーの選択肢が増えるのは悪いことではありません。
Souece:9to5Google
(kihachi)