若きジョブズはどうやってインドを放浪した?Apple「第3」の創業者が裏話を明かす
Appleの創業者であるスティーブ・ジョブス氏が若い頃、インドを放浪したことは有名な話です。しかし、一体どうやってその費用を捻出したのでしょうか。Appleの「知られざる」創業者であるロナルド・ウェイン氏が、当時の思い出を語りました。
知られざる第3の創業者が思い出を語る
まず、ロナルド・ウェイン氏について説明しておくと、彼はスティーブ・ジョブス氏、スティーブ・ウォズニアック氏と並ぶ、れっきとしたApple創業者の1人です。しかし、彼は創業してからわずか12日後、持ち株を800ドル(約9万円)で処分し、Appleを去っています。もし、その株を現在まで保有し続けていれば、600億ドル(約7兆円)にもなっただけに、将来を見通すことができなかった悲劇の創業者として知られています。
そんなウェイン氏が、若きジョブズ氏がインドへ行くためにどうやって費用を捻出したかという裏話を明かしています。
当時Atariで働いていたジョブズ
1974年、ジョブズ氏は大学を辞めてAtariの職員として働いていました。Atariは当時、「Pong」という卓球風ゲームで一世を風靡していましたが、このゲームの回路ボードはドイツの倉庫に収められていました。しかし、倉庫にあるボードの半分はまともに動かず、Atariの創業者であるノーラン・ブッシュネル氏は問題を解決すべく、技術者をドイツに派遣します。
ところが、その技術者は問題が解決できず、ドイツの会社から毎日ブッシュネル氏のところに電話がかかってくる事態に陥ります。怒ったブッシュネル氏は、力不足の技術者を解雇、衣食住のすべての費用を負担するから代わりにドイツへ行って何とかしてくれ、とジョブズ氏に依頼します。
ジョブズ氏はその申し出を断り、片道の切符を買ってくれればそれでいい、その他の費用は現金で支払ってくれ、とブッシュネル氏に要求。ドイツに飛んで、さっそく問題を解決すると、忽然と姿を消してしまいます。
「戻ってきたぞ!」なぜかインドの思い出を語り出す
問題は解決したものの、一体彼がどこへ行ってしまったのか誰も分からず、消息不明のまま数ヶ月が経過しました。しかし、ある日突然、皆の前に姿を現したジョブズ氏。「戻ってきたぞ!」と大声で叫んだかと思うと、興奮しながらインドの思い出を皆に語りだしたそうです。
ドイツに行っていたはずなのになぜインドなんだ、と周囲はさぞかし驚いたに違いありませんが、終わってみれば、片道切符も現金支給も、すべてインドへ飛ぶために計画されていたというオチでした。ジョブズ氏の人となりがうかがえると共に、おおらかな時代であった当時を偲ばずにはいられませんね。
Source:威锋网
Photo:Facebook(Ron Wayne)
(kihachi)