英キャリアBT、独禁法違反問題でGoogleを擁護―Appleの影響力抑えるためか

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    Googleが独占禁止法に反しているのではないかとして、EUの欧州委員会から追求を受けている問題で、英キャリアのBritish Telecom(BT)がGoogleに賛同を示す文書を同委員会に送付していたことが明らかになりました。Googleの弱体化によって、Appleのキャリアへの影響が強まることを防ぐのが狙いとみられています。

    AndroidでのGoogleの特権性が問題に

    Googleが開発するスマートフォン向けのAndroidでは、デバイスのベンダーやキャリアに対し、Google SearchとChromeをプレインストールすることが求められています。欧州委員会によると、さらにマップやGoogle Play Storeといったサービスを使いたければ、メーカーはGoogleを検索エンジンのデフォルトに設定するようにするよう求められ、プログラムに参加するためにインセンティブを支払わなければならないそうです。
     
    また、Androidのフォークバージョンを搭載しているデバイスについても、Googleとの断片化防止契約 (Anti-Fragmentation Agreement) なる取り決めで、同社のサービスがAndroidから阻害されないように目を光らせているとのことです。
     
    こうした他のライバルアプリストアを排除するかのような動きを欧州委員会は問題視しているわけですが、これに異を唱えたのが英キャリアのBritish Telecomです。

    GoogleとAppleとの均衡維持が狙いか

    British Telecomが欧州委員会に宛てた文書では、Googleのアプリとは別に、BTもまた自社やサードパーティ製のアプリをプレインストールすることができる点が指摘されているほか、先述の断片化防止条約についても、OSの安定性や互換性を確かなものにするうえでは歓迎されるべきものだとの主張がなされています。
     
    しかし、キャリアであるBritish TelecomがなぜGoogleを擁護するような姿勢をみせるのでしょうか。確かなことは分かっていませんが、Googleが力を弱めることによって、Appleが今以上に影響力を増していくのを防ぐことにあるのではないか、という見方が出ています。
     
    つまり、欧州委員会でAndroidが槍玉に上がり、今のGoogleとAppleの均衡が崩れてしまえば、これまで以上にAppleがキャリアに対して厳しい条件を突きつけてくるという事態を、British Telecomは懸念しているというわけです。
     
     
    Source:AppleInsider
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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