iOS、世界中でシェア伸ばす―日本は51%、米では全盛だったiPhone6に迫る勢い

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    iPhone7の売れ行きが好調なことで、iOSのシェアが世界的に高まっていることが、調査の結果明らかとなりました。また、もっともシェアが高い国は日本となりました。

    アメリカでは全盛時も視野に入る勢い

    調査企業Kantar Worldpanel ComTech(以下Kantar)によると、ドイツと中国都市部を除く多数の地域で、iOSのシェアが年々増大傾向にあるそうです。特にアメリカでは、2016年8月~10月の3カ月を対象とした調査で、iOSのシェアは前年同期の33.6%から40.6%と7%も増えており、直近2年間では最大の上昇幅となっています。
     
    また40.6%というシェアは、iPhone6が爆発的に売れた2014年11月~2015年3月の42.8%も視野に入る数字で、これについてKantarは「イヤホンジャックが消失したことはアメリカの消費者にとっては問題とならなかったようだ」と分析しています。
     
    事実、iPhone7シリーズは、9月16日に発売されたために今回の調査期間の半分ほどしか計測対象となっていないにもかかわらず、売り上げシェアの15.8%を占めるに至っています(iPhone7が1位で10.6%、以下iPhone6s、Galaxy S7、iPhone7 Plusと続く)。
     
    また、アメリカ以外でも日本でのiOSシェアが51.7%に達しており、日本が世界でもっともiPhone率の高い国であることも改めて確認されています。

    売り上げ懸念の中国でも健闘はしている

    一方で、iOSのシェアが冴えなかった地域が中国都市部です。
     
    前年同期では22.5%だったシェアは、今期17.1%へと減少しています。背景にはHuaweiやOPPOといった中国ベンダーの躍進がありますが、KantarはiPhone7が3.8%、iPhone7 Plusが1.9%と、共に売り上げトップ10入りしたことを挙げ、「これによってiOSのシェアを(直近では)押し上げる結果となった」と、iPhoneの健闘ぶりを指摘しています。
     
    なお、ライバルとされる中国ベンダーXiaomiのシェアは15.9%、OPPOは11.8%となっています。

    全体ではAndroid優勢の勢いは変わらないが

    「世界的にみると、75%のシェアを握っているAndroidが、依然として支配的な状況にある」と、Kantarのローレン・グーンヴァー氏は指摘します。
     
    確かに、Androidが様々なブランドや価格のスマートフォンを取り揃えているのに対し、AppleはiPhoneというプレミアム端末だけで勝負していることを思えば、ターゲットとなる層が限られるため、iOSが現状を大きく変えるほどには至らないのも無理はありません。
     
    しかし、そのうえでグーンヴァー氏は、「マーケットシェアの偏りが、iOSの成長力や将来性に疑問を差し挟む理由となるわけではない」とも述べ、Appleが「人々がもっとも欲しくなるようなスマートフォン」を提供し続けている限り、同社の業績が懸念されるような状況にはならないだろう、と示唆しています。
     
     
    Source:Kantar
    (kihachi)

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