Xiaomi、ほぼベゼルフリーの6.4インチ「Mi Mix」を発表!コスパ重視から脱却へ

    xiaomi mi mix
     
    Xiaomiは25日、新たに6.4インチ型ファブレット「Mi Mix」を新スマートフォンとして発表しました。今年5月に発売されたミッドレンジモデル「Mi Max」の後継機種という位置づけでありながら、ハイエンドスマートフォンとしての性格も併せ持っています。

    6.4インチディズプレイなのにiPhone7 Plusと同じサイズ

    何と言っても真っ先に目を引くのは、ほぼベゼルフリーと言っても過言ではないほどの端末を覆い尽くすディスプレイでしょう。6.4インチながらディスプレイ部位が全体の91.3%を占めているため、サイズ(158.8 x 81.9 x 7.9mm)はiPhone7 Plus(158.2 x 77.9 x 7.3mm)と変わりません。
     

    xiaomi mi mix

    ベゼル幅を抑えるため、インカメラが下部に搭載されている。大型センサーを搭載できないからか、500万画素とAndroidにしては控えめ


     
    前モデルにあたる「Mi Max」も同じく6.4インチディスプレイを搭載していましたが、サイズは173.1 x 88.3 x 7.5mmと、5.5インチに親しんだ身からすると手に余る大きさでした。しかし、今回の「Mi Mix」は同じく6.4インチではあるものの、ベゼル幅を極限まで細めて全体のサイズを一般的な5.5インチ型スマートフォン並に抑えています。
     

    機種名 Mi Mix iPhone7 Plus
    重量 209g 188g
    電池容量 4,400mAh 2,900mAh
    メモリ ROM 128GB / RAM 4GB
    ROM 256GB / RAM 6GB
    ROM 32/128/256GB / RAM 3GB
    CPU Qualcomm Snapdragon 821 Apple A10 Fusion
    ディスプレイ 6.4インチ
    (1,080 x 2,040:362ppi)
    5.5インチ
    (1,080 x 1,920:401ppi)
    カメラ メイン:1,600万画素(f/2.0)
    イン:500万画素
    メイン:1,200万画素(f/1.8)
    (デュアルカメラ)
    イン:700万画素
    サイズ
    (幅×高さ×厚さ)
    158.8 x 81.9 x 7.9mm 158.2 x 77.9 x 7.3mm
    価格 128GB:3,499元(約52,500円)
    256GB:3,999元(約60,000円)
    32GB:85,800円
    128GB:96,800円
    256GB:107,800円

     
    さらに目を引くのがスペックの高さです。
     
    これまでSnapdragonのハイエンドシリーズは、「Mi 5」や「Mi 5s/5s Plus」といったXiaomiの限られたフラッグシップモデルにしか搭載されてきませんでした。ところが今回は、従来であればミッドレンジモデルとしての位置づけだった「Mi Mix」にも最新のSnapdragon 821を搭載しています。ラインナップにハイエンドモデルを充実させようとする同社の狙いが見て取れます。

    「Mi Mix」でみえたXiaomiの戦略変更

    xiaomi mi mix
     
    戦略の変化がうかがえるのは、スペックだけにとどまりません。3,499元(約52,500円)という価格について、日本国内では「iPhoneの半額でコストパフォーマンスがいい」とする見方が多勢ですが、むしろ筆者の目には、Xiaomiが“コスパ一辺倒”で攻める戦略からプレミアム志向へと移行しつつあるように映ります。
     
    例えば、先述したフラッグシップモデルの「Mi 5」が1,999元(約30,000円)。同じ6.4インチ型ファブレットの「Mi Max」は2,199元(約33,000円)。こうした過去のXiaomi端末の価格を踏まえると、3,499元(約52,500円)という値段設定が、いかに強気かが分かるというものでしょう。
     

    xiaomi mi mix

    背面にある指紋認証センサーとメインカメラのリアは18金で縁取られている


     
    Snapdragon 821搭載端末というだけでは、すでにライバルの中国ベンダーLeEcoが3万円台で「Le Pro 3」を提供していることを思えば、5万円台は明らかに中国では割高です。勝負どころとしては、ほぼベゼルフリーという目新しさ、最小128GBという大容量ストレージ、そしてメインカメラと指紋センサー周縁に18金が施されたプレミアム仕様(256GBモデルのみ)でしょうか。
     
    はたしてそれで勝負になるのか?という疑問は拭えませんが、コストパフォーマンスの良さで急速にシェアを拡大し、独自プラットホームでユーザーを囲い、忠誠度(ロイヤリティ)を高めブランド力を着実なものにしたうえで、端末をプレミアム仕様にして平均価格を上げていく――と理想的なフェーズの移行をXiaomiが進めていることは確かです。
     
    同社にとって乾坤一擲となった「Mi Mix」が、はたしてどのように市場に受け止められるのでしょうか。答えは発売日の11月4日より明らかとなります。
     

     
     
    Source:GSMArena
    Photo:Xiaomi,YouTube
    (kihachi)

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