iPhone7/7 Plusのカメラ、米コンシューマー・レポートが手厳しい評価!

コンシューマー・レポート誌が、iPhone7/7 Plusに関する調査結果を発表しました。カメラについて「iPhone6s/6s Plusから大きな進化はない」と、手厳しい評価を下しているほか、防水性能やステレオスピーカー、イヤホンについての評価も公表しています。
iPhone7/7 Plusのカメラを中立評価
コンシューマー・レポートは、アメリカの非営利消費者団体が発行する雑誌で、広告を掲載せず、中立的な立場が評価を得ています。
同誌が公開したiPhone7/7 Plusの評価では、Appleが進化をアピールしていたカメラについて「たしかに素晴らしいが、iPhone6sから大きな進化とは言えない」など、厳しい評価が下されています。
なお、同誌は2014年にiPhone6/6 Plusが折れ曲がりやすいと騒がれた「ベンドゲート」問題について科学的な調査を実施し、「特に曲がりやすいわけではない」と発表しています。
Appleが力を入れて発表、iPhone7/7 Plusで進化したカメラ性能
Appleは日本時間9月8日に開催した発表会で、iPhone7/7 Plusのカメラ性能の進化について力を入れて説明していました。主な進化点は以下のような内容です。
- 5.5インチのiPhone7 Plusは新たにデュアルレンズを搭載し、画質の劣化しない光学2倍ズーム撮影ができるほか、ソフトウェアのアップデートにより背景をぼかした写真が撮影可能
- 4.7インチのiPhone7のカメラには、iPhone6sになかった光学式手ぶれ補正が搭載され、薄暗い場所での撮影時に発生しがちな手ぶれを防ぐ
- iPhone7/7 Plusとも、リアカメラはレンズのf値が1.8と、iPhone6s/6s Plusの2.2から明るくなった
- LEDフラッシュが4色になったことで明るく自然な色で撮影可能
- インカメラは700万画素に引き上げ。高画質なセルフィー撮影が可能に
- デジタル画像処理により、鮮明な写真撮影が可能
iPhone7/7 Plusのカメラについて5つの発見
コンシューマー・レポート誌は、iPhone7/7 Plusのカメラについて以下5つの発見があった、としています。
- iPhone7とiPhone7 Plusのどちらも、標準(ズームでない)カメラは素晴らしい画質の写真撮影が可能。しかし、iPhone6sとiPhone6s Plusを凌駕するほどではない。
- iPhone7 Plusの2倍ズーム用カメラは、iPhone7/7 Plus、iPhone6s/6s Plusの各モデルの標準カメラよりもシャープな写真が撮影できる。
- 薄暗いレストランのような状況での撮影では、iPhone7/7 PlusはiPhone6sと比べて特に写真の品質が向上したわけではない。
- 4つのLEDによるフラッシュは、iPhone6s/6s Plusのフラッシュと比べて特に優れているわけではない。
- 現時点では、iPhone7 PlusのインカメラはiPhone7よりもシャープなようだ。しかし、Appleは両モデル間におけるインカメラの性能について何も言及していないため、さらに調査を行う予定。
動画撮影については、近日中にテスト結果を公表する、とのことです。
防水性能、スピーカー、イヤホン等の評価も発表
コンシューマー・レポート誌は、このほかにiPhone7/7Plusについて、以下の実験結果を公表しています。
- 深さ約90cmの水中に30分間沈めた結果、Appleの主張と同様の防水性能が確認できた。24時間水没させてのテスト結果は別途発表する。
- タッチ式に変更され、振動による触感フィードバックを返すようになったホームボタンは、好みに応じて設定から感度を変更することを推奨。
- ステレオ化したスピーカーは、iPhone6s/6s Plusより音量が大きくなり、音の左右差がわかる。一方で、音が安っぽく聴こえるほか、本体底面のスピーカーとレシーバー側のスピーカーで向きが異なるため、2つのスピーカーが同じように聴こえない。
- バッテリーの持ちの向上については、厳密なテストを行ったうえで後日結果を公表する。
- iPhone7/7 PlusでLightning接続となったイヤホンは、iPhone6s/6s Plus付属のEarpodsと比べて特に音質が向上しているわけではない。アダプタを介しても音質が悪化することはなかった。
Source:Consumer Reports [1], [2]
(hato)