「ポケモンGO」の人気、ピークアウトし緩やかにダウントレンド入りか
筆者の周りでは相変わらず高い人気を保っている「ポケモンGO」ですが、世間一般には次第に落ち着きを見せつつあるようです。アクティブユーザー数やダウンロード数などがピークアウトし、徐々に減少を見せ始めていることが調査から判明しました。
緩やかなダウントレンドに突入か
複数の調査会社から寄せられたデータによると、「ポケモンGO」のアクティブユーザー数は7月21日頃を目処にピークアウトし、ゆっくりとダウントレンドへと突入しているようです。米メディアBloombergは、1日あたりのアクティブユーザー数、ダウンロード数、エンゲージメント率、プレイ時間などが減少していることから、他のアプリにユーザーが関心を向けつつあるのではないかと示唆します。
図では、1日あたりのアクティブユーザー数が、ピーク時の4,000万人から3,000万人ほどへと減少していることのほか、日間アクティブユーザー(DAU)を月間アクティブユーザー(MAU)で割ったエンゲージメント率も、80%超から60%前後へと低下していることが確認できます。
「VRとの間には開きがある」とアナリスト
これほどまでに爆発的な人気を博している「ポケモンGO」とだけあって、調査会社Axiom Capital Managementのアナリストであるビクタ・アンソニー氏は、こういった分析が同ゲームにとどまらず、今後も登場するであろうAR(拡張現実:Augmented Reality)を用いたゲームがどのように受け入れられるかを測るうえでも重要だと述べます。
そのうえで同氏は、「グーグルのトレンドデータはすでに、ARに対する興味の衰退を示している。その一方でVRは依然として高いままだ」と、ARがVR(仮想現実:Virtual Reality)と比べるとまだまだマイナーな存在であることを指摘しています。
.
ARはまだ始まってもいない?
とはいえ、一般的なスマホアプリの場合、ダウンロードから1週間後には利用率1割ほどに低下するとの調査結果が出ていることを思えば、むしろ「ポケモンGO」は相変わらず非常に高いエンゲージメント率を誇っていると言えるでしょう。
また、複数のメーカーから多数の製品が登場しているVRと異なり、世間的にはARと言えば「ポケモンGO」で初めてその用語を耳にした方も多いはずです。Appleのティム・クックCEOも「非常に面白い技術」として、何らかのプロジェクトを推進していることをほのめかすなど、まだまだARの発展はこれからだとみることもできます。
Source:Bloomberg
(kihachi)