Pokémon GO、App Storeで大人気も任天堂の取り分は1割
リリース以来、AppleのApp Storeでも大人気となっている「Pokémon GO」ですが、任天堂のアプリからの売り上げ金額はそれほど大きいものではないようです。
爆発的に伸びているユーザー数
「Pokémon GO」は、公開からわずか数日でアメリカのアプリダウンロードランキングで首位となり、SimilarWebのデータによれば、米国においてはTwitterのアクティブユーザー数を追い越す勢いです。
しかもPokémon GOのユーザーが1日当たりゲームに費やす時間は平均43分と、人気アプリのWhatsappとSnapchatを上回っています。
ゲームアプリそのものは無料ですが、アプリ内課金を行なうシステムになっています。Macquarie Capital Securities のアナリスト、デビッド・ギブソン氏によると、オーストラリアで今一番人気のPokémon GOアイテムは約100円相当で、「誰かがたくさんお金をつかうというより、相当数のユーザーが購入している」ようです。
任天堂の市場価値は70億ドル増しに
Pokémon GO人気は株価にも影響を与え、11日にはストップ高に。同社の市場価値は70億ドル(約7,200億円)以上も上昇しました。
その結果、米国における任天堂の純利益は最高で15%、日本での純利益は最高で10%押し上げられるだろう、とギブソン氏は見積もっています。
App Storeでの任天堂の取り分はわずか1割
とはいえ、App Storeでアイテムが売れても、任天堂には大した利益はもたらさないようです。
ギブソン氏によれば、App Storeで100の売り上げがあったとしても、そのうち30はApple、30はPokémon GOを開発したNiantic、30はポケモン、10が任天堂の取り分であるとのこと。つまりゲームから任天堂が直接得られる利益は少ないのです。ただし任天堂はポケモンの33%を所有しているため、そちらからの収益はあるようです。
しかしモバイルゲーム市場での今後の展開を目論む同社にとっては、アプリ内課金による売り上げはそれほど重要ではないだろうと、ドイツ銀行のアナリスト、ハン・ジュン・キム氏は見ています。任天堂はこの秋、「どうぶつの森」「ファイアーエムブレム」などの人気ゲームのモバイル版をリリースすると期待されています。
Source:Bloomberg
(lunatic)