Apple Store元従業員、給料や新型iPhone発売の様子などを明かす!

    Apple Store元従業員 インタビュー

    Apple Store元従業員 インタビュー
     
    Apple Storeの元従業員が、給与、ジョブズ氏逝去後の様子、新型iPhone発売時の様子などについて、Business Insiderのロングインタビューで詳細に語っています。Apple Storeの元従業員が、メディアに詳細を語るのは極めて異例です。

    Apple Store元従業員、異例のロングインタビューに語る

    2011年から2015年末までの約4年間、イギリスのApple Storeで働いていた元従業員が、ニュースメディアBusiness Insiderのインタビューに対し、自身の経験を語っています。
     
    Apple Storeの元従業員がメディアに登場するのは極めて異例です。それは、Appleは店舗の従業員に対して厳格な機密保持契約を結んでいるためであり、この元従業員は匿名を条件にインタビューに応じています。
     
    この元従業員の経験した状況が、日本など他の国のApple Storeでも同様かは不明ですし、Business Insiderも「彼が典型的というわけでも代表的なわけでもない」と書いているように、国や個人によって状況は異なる可能性はありますが、興味深い内容となっています。

    「売り上げが伸びてもボーナスなし」の背景にAppleの信念

    Apple Store元従業員 インタビュー
     
    元従業員によると、時給は約8ポンド(約1,300円)で、仮に高価な製品を多く販売しても昇給や報奨金はなかった、とのことです。
     
    Apple Storeスタッフは、製品を割引価格で買うことができるものの、製品を買うには給料では手が出ずに借金をする者もいた、と元従業員は語っています。
     
    この背景には、Appleが「顧客が喜ばないものは売らない」という強い方針を持っており、接客を担当するスタッフも、iPadを買いに来た客に2,000ポンド(約32万円)のMacを勧めて売るようなことはなかったそうです。
     
    また、販売数や販売額による昇進もなかったことから、Appleは店舗スタッフに販売のインセンティブを与え、一時的に売上げを伸ばすことより、製品を必要とする顧客にだけ売るという信念を持っていると言えそうです。

    ジョブズ氏逝去後、Appleロゴは半分に減光していた

    2011年と言えば、Appleの共同創業者、スティーブ・ジョブズ氏が亡くなった年です。元従業員はジョブズ氏逝去の直後、皆が悲しみに暮れていた様子を「とても奇妙で、カルト的だった」と振り返ります。
     
    Apple Store Brandon
     
    Apple Storeの従業員は、常に明るく元気ですが、ジョブズ氏が亡くなった直後は、皆が静かで沈痛な様子だったそうです。さらに、店舗外壁のAppleロゴが、通常の半分に減光されており、これは半旗と同じ意味で使われていた、と同氏は振り返っています。

    Genius Barは本当にハード

    Apple Store元従業員 インタビュー
     
    元従業員によると、4年間で5~8名の店長と仕事をしたそうですが、Appleで採用されたのは1人だけで、あとは家電量販店のDixconsやCD販売のHMVからの転職者だった、とのことです。
     
    また、Apple Storeでスタッフから店長に昇格するのは非常に難しく、勤続5年で製品知識豊富で販売成績もトップだったスタッフを含め、同僚たちの誰かが店長になることはなかったそうです。
     
    Apple Storeで一般のスタッフよりも給与が高いのは、Genius Barなどで働く技術スタッフですが、激高し予約なしに来店し、脅迫めいた発言までする者もいる顧客に対応するGenius Barスタッフのポジションに就きたいと思う者は誰もいなかった、とのことです。

    新型iPhoneは発売前夜に搬入、製品を見るのは顧客とほぼ同時

    iPhone4sからiPhone5、iPhone5s、iPhone6、iPhone6sまで、5回の新型iPhone発売を経験した元従業員氏は、発売日の様子について、「発売前夜まで製品が運び込まれることはなく、製品を見ることができるタイミングも顧客と大差ない」ほど、厳格に管理されていたそうです。
     
    いざ新型iPhoneが発売されると、「狂気」と言えるほどの多忙ぶりが毎回繰り返されており、新型iPhoneを簡単に入手するならオンライン予約が最適だろう、とも語られています。
     
     
    Source:Business Insider
    (hato)
     
     

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    この記事を書いた人

    2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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