タブレット市場、Appleの首位変わらず~Amazonが天文学的伸びを記録

2016年第1四半期の世界タブレット出荷台数は3,960万台で、前年同期の4,640万台から14.7%減少したことがわかりました。ここでいうタブレットには、板状で前面がすべて液晶になっているもの(スレート型)に加え、キーボードが着脱可能なものも含まれています。
短期間でSurfaceをリードしたiPad Pro
調査会社IDCによると、第1四半期もタブレット出荷台数の87.6%をスレート型が占めたものの、市場的には縮小傾向にあり、低価格帯が中心となりつつあります。一方で着脱型の出荷台数は490万台を超え、前年同期比で3桁の成長率を記録しました。
この着脱型市場を形成したのはMicrosoftのSurfaceですが、AppleがiPad Proで同市場に参入、短期間でSurfaceを追い抜きました。ただしiPad Proは値段が高いのと、ビジネス市場ではまだiOSがそれほど浸透していないため、今後もMicrosoftや他のメーカーが同市場でシェアを奪取する余地は十分ある、とIDCは分析しています。
前年同期比5,422%増のFireタブレット
またスレート型の利益幅縮小に伴い、2016年第1四半期には、SamsungやHuaweiといったメーカーが着脱型の新製品を発売しました。しかしIDCはこれら「中価格帯」のタブレットについて、「高性能を求めるユーザーはSurface、低価格帯を求めるユーザーはEFunやRCAなどを購入するので、苦戦する」と見ています。
そしてこの第1四半期に、前年同期比で5,422%増という、天文学的な伸びを記録したのがAmazonです。低価格のFireタブレットの成功は、同社の流通力と一般家庭に浸透したブランド力のたまものだとIDCは述べています。Amazonは2015年第1四半期にも6インチタブレットを販売していましたが、IDCの分類基準を満たしていなかったため、表では出荷台数ゼロとなっています。
Source:IDC
(lunatic)