iPhoneロック解除問題、ティム・クックCEOが解除ソフトを「ガンに等しい」と批判

    iphone バックドア

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    アップルティム・クックCEOは24日、iPhoneのロック解除問題についてABCニュースのインタビューに対し、ロック解除を可能にするソフトウェアは「ガンに等しい」と述べ、改めて政府の解除要請には応じない方針を示しました。

    解除ソフトはガンに等しい

    米メディアABCニュースのインタビューで、アップルティム・クックCEOは、FBIのiPhoneロック解除要請に応じる命令を米連邦裁判所が出したことに対し、改めて解除要請には応じない方針を明らかにするとともに、当局がiPhoneを「ブルートフォース(総当たり攻撃)」で解除しようとしていることについて、そのような行為を可能にするソフトウェアは「ガンに等しい」と舌鋒鋭く批判しました。

    きっと情報を手に入れる唯一の方法――少なくとも現在は、そして我々が知りうる唯一の手段――は、我々がガンにも等しいと見なしている類のソフトウェアを設けることなのだろう。我々は設けようとしているというニュースを残念に思うし、決して設けるつもりもない。作ったこともない。これこそ今まさに問題となっていることだ。

    またクックCEOは、FBIの要請に応えることがスマートフォンの暗号化を弱体化させる先行例になり得ると述べ、「もし裁判所がソフトウェアを設けるよう我々に要求出来たとしたら、彼らが他にももっと要求してくることを考える必要がある」と歯止めがかからなくなる事態に改めて懸念を示しました。「どこで止まるのか私は知らない。ただ私が知るのは、この国で起きるべき問題ではないということだ」

    今に始まった問題ではないが…

    昨年12月にカリフォルニア州のサンバーナーディーノ郡で発生した銃乱射事件で、犯人が持っていたiPhoneに対してFBIがアップルに協力要請したことがきっかけで浮き彫りとなった同問題ですが、昨年10月から今年2月にかけて、政府当局は9台ものiPhoneについてロック解除とデータ提供を要請しており、決して今に始まった話ではありません。それだけに、今回このように突然表沙汰になったことについては、政府当局が問題を大事にして世論を巻き込みたいのではないかとの疑惑も出ています。
     
    クックCEOはFBIに出来る限りの情報は提供しているとしたうえで、アップルが守りたいのは1台の端末データではなく、全ての顧客の端末データだと述べました。「これは未来についての話だ。人々が何が問題なのか理解するにつれて、我々に賛同を示す数は増えつつある」
     
    アップルの裁判所に対する回答締め切りは、2月26日(金)となっています。
     

     
     
    Source:MacRumors
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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