見た目はガラケー中身はAndroid!TT990が海外で話題

一般的なスマートフォンをあえて持ちたがらない人が一定数いることは、一つのニッチなトレンドになりつつあるのかもしれません。今回は、最近海外のネット上で話題になっている「TT990」というケースマに注目してみたいと思います。
なぜ一般的なスマホではだめなのか?
iPhoneをはじめとする一般的なスマートフォンは、カメラ性能や処理性能、利便性が高まり続けていますが、中にはこうした多機能さをわずらわしいと感じる人もいるようです。
そもそもInstagramやTikTokなどのSNSは、ユーザーにできるだけ長くプラットフォームを利用してもらうことを重視しています。一方、ハードウェアを開発するAppleは「スクリーンタイム」を導入するなど、スマートフォンの使いすぎを防ぐための機能も提供してきました。
Appleの最高経営責任者(CEO)であるティム・クック氏も、ユーザーになるべく多くの時間をデバイス上で過ごしてほしいわけではない、との趣旨の発言をしています。Appleはより良いユーザー体験の実現を目指しているものの、ユーザーをスマートフォンに依存させること自体を目的としているわけではありません。
こうした背景もあり、一般的なスマートフォンとは異なる、よりシンプルでミニマルなデバイスがこれまでにも開発されてきました。そんな中、日本ではすでに時代遅れと思われがちな「ガラホ」に近い端末ジャンルが、海外であらためて注目を集めているようです。
巷で話題の「TT990」とは?
最近、Reddit上で購入報告が増えているTTfoneの「TT990」とは、どのような端末なのでしょうか。
まずTTfoneは、英国を拠点に、シニア層や複雑なスマートフォン操作を必要としない人向けの携帯電話を展開するブランドです。
TT990は同社の新しいモデルで、Googleのサービスやアプリに依存しないAndroid 14を搭載しています。Google Playストアの代わりに、Google Playで配信されているAndroidアプリを入手できるサードパーティー製の「Aurora Store」を利用できます。

Googleのサービスを標準搭載していない点も、Googleへの依存を減らしたいユーザーから注目を集める理由の一つと考えられます。
見た目は従来の折りたたみ式携帯電話のようですが、メインディスプレイはタッチ操作にも対応しており、外側にもサブディスプレイを搭載しています。
気になるスペックですが、MediaTek MT6769プロセッサを搭載し、800万画素のリアカメラと200万画素のフロントカメラを備えています。RAM容量は4GB、内蔵ストレージは64GBで、microSDカードを使用して最大256GBまでストレージ容量を拡張できます。
アクセサリーとして、首から下げられるネックストラップも付属します。また、2年間の保証が付いている点も魅力です。

日本からの注文も可能で、価格は33,200円となっています。ただし、輸入時には税金などがかかる場合があるため注意が必要です。
気になる評価とは?
Reddit上でのTT990の評価を見ると、かなり意見が分かれているようです。
「理想的な折りたたみ式携帯電話だ」と評価する声がある一方、「注文したものの、大きすぎるうえにゴツゴツしていて、プラスチック感が強く、動作も遅かったので返品した」という趣旨の投稿もあります。
また、約10年前に登場したSamsung W2017のほうが良かった、との意見もみられます。
最新アプリとの互換性が最大の魅力か
TT990の大きな魅力は、従来型の折りたたみ式携帯電話のような外観でありながら、Android 14を搭載している点にあると言えそうです。そのため、海外で広く利用されているメッセージングアプリのWhatsAppをはじめ、現在も提供されているAndroidアプリを利用できます。
日本では、主要なメッセージングアプリであるLINEが従来型携帯電話向けサービスの提供を終了していることもあり、古いガラホを使い続けるのは難しくなっています。
そのため、従来型携帯電話のような見た目と物理ボタンを求めながら、LINEなどの現行アプリも使いたい場合は、比較的新しいAndroidを搭載しているかどうかが重要なポイントになります。
日本にはALT JapanのMIVEケースマがある
日本では、同価格帯の選択肢として、ALT JapanのMIVEケースマ「AT-M140J」がすでに販売されており、TT990の競合端末と言えそうです。

AT-M140JもAndroid 14を搭載していますが、Google Playストアに対応しており、Googleのサービスを利用できる一般的なAndroid環境に近い点がTT990との大きな違いです。
Google PlayストアやGoogleのサービスを重視するならAT-M140J、Googleへの依存をできるだけ減らしたシンプルなAndroid端末を求めるならTT990というように、両者は似た外観ながら異なるユーザー層に向けた製品と言えそうです。
日本ではまだ珍しい「ケースマ」というジャンルですが、スマートフォンの多機能化に疲れを感じる人が増えれば、今後こうした端末の選択肢がさらに広がっていくかもしれません。
