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Apple Storeは「人が集まる場所」ではなくなる?店舗戦略を転換か

apple store

昨今のApple Storeは「人が集まる場所」というコンセプトのもと店舗設計が行われてきましたが、この方向性に変化が生じているようです。特に大型ビデオウォールを廃止し、買い物・受け取り・サポートを効率よく利用できる、実用性を重視した空間へと再設計する動きが進んでいます。

目次

アンジェラ・アーレンツ氏が導入した「人が集まる場所」

これまでのApple Storeの軸となっていた「人が集まる場所」という構想は、すでにAppleを退社したアンジェラ・アーレンツ氏が打ち出したアイデアとされており、これをもとに店舗設計の大幅な見直しが行われてきました。

アーレンツ氏はもともとファッション業界出身で、2006年〜2014年までバーバリーの最高経営責任者(CEO)を務めた後、Appleにリテール部門の責任者として入社しました。

アーレンツ氏の指揮下では、屋根がMacBookのようなデザインになっているシカゴの旗艦店などが建設されました。ガラスと木材を基調とした店舗デザインは、その後、多くのApple Storeで採用されるようになります。

Apple StoreではToday at Appleセッションも積極的に開催されるようになり、文字通り「人が集まる場所」を目指して邁進していた時代といえます。

パンデミックを機にPickupエリアを導入

しかし、新型コロナウイルスのパンデミックをきっかけに、オンラインであらかじめ注文した商品を受け取るための専用エリア「Apple Pickup」が導入されました。この頃から、店舗運営が効率性を重視する方向へと変化していったと見ることもできます。

新たなApple Storeの店舗設計では、アーレンツ氏時代に導入された大型ビデオウォールを撤去し、アクセサリやサービスを並べる壁面エリア「Avenue」の刷新や、独立型Genius Barの復活が進められています。

新しいデザインの一部はすでに一部店舗で導入されており、今後は新規オープンする店舗や改装店舗を中心に、数年かけて世界各地へ展開される見通しです。

Today at Appleセッションは減っていくのか?

「人が集まる場所」という店舗構想から遠ざかるということは、Today at Appleセッションの開催も段階的に減っていくのではないか、と考える人もいるかもしれません。

実際に今後の予定を軽く確認した限りでは、セッションの開催数が減少しているという印象は今のところありません。

Appleはこれまで教育分野にも力を入れてきており、この方針が大きく変わらないのであれば、Today at Appleについては今後も継続されていくのではないか、というのが筆者個人の見方です。

Apple Storeの役割そのものが変わっている?

今回の店舗設計の見直しは、単にデザインを変更するだけではなく、Apple Storeに求められる役割そのものが変化していることの表れとも考えられます。

現在は製品をApple公式サイトやApple Storeアプリで購入し、店舗では受け取りや初期設定、修理、サポートだけを利用するというユーザーも少なくありません。実店舗で製品を選び、その場で購入することだけがApple Storeの役割ではなくなっています。

そう考えると、PickupやGenius Barの利便性を高める今回の再設計は、オンラインと実店舗を組み合わせて利用する現在の購買スタイルに合わせたものともいえそうです。

「人が集まる場所」という考え方を完全に捨てるのではなく、交流の場としての機能を残しつつ、日常的な買い物やサポートをよりスムーズに利用できる店舗へとバランスを取り直しているのかもしれません。

Source: MacRumors

Photo: Apple

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