環境に優しいのはどっち?Fairphone vs iPhoneを徹底比較

「世界で最もエシカルなスマートフォン」と称されるFairphoneと、「サステナブルな製品作り」に力を入れるAppleのiPhone。どちらが本当に環境に優しいのでしょうか?
方向性の異なる両者の取り組みを、分かりやすく比較してみました。
目次
アプローチの違いをまとめると?
両者のアプローチの違いを完結にまとめると、次のようになります。
- 🌱 Fairphone:ユーザー自身が修理・交換できる設計と、素材の倫理性を最重視。
- 🍏 iPhone:高品質で長く使える設計と、中古市場での高い再販価値による循環型エコノミーを推進。
比較表:環境への配慮、どちらが優れている?
比較項目 | Fairphone | iPhone |
---|---|---|
修理のしやすさ 🔧 | ◎ モジュール設計で簡単交換可能 | △ 一部パーツはApple認定が必要 |
部品の入手しやすさ 🛠️ | ◎ オンラインで公式販売あり | △ 一部非公開・制限あり |
倫理的な素材調達 🌍 | ◎ フェアトレード素材を使用 | ○ 改善中だが不透明な面もあり |
ソフトウェアアップデート期間 🖥️ | ○ 4〜5年ほど | ◎ 5〜6年以上のサポート多数 |
中古市場での再流通 🔁 | △ 流通量少・人気も限定的 | ◎ 非常に高い再販価値あり |
リサイクル体制 ♻️ | ○ 一部回収プログラムあり | ◎ 自社ロボで分解・再利用 |
消費電力・省エネ性能 ⚡ | ○ 平均的 | ◎ Appleシリコンは高効率 |
サプライチェーンの透明性 🔍 | ◎ 詳細に開示 | ○ 改善中 |
素材調達ではFairphoneが優位?
Fairphoneはその名の通り、紛争鉱物の使用を極力避け、倫理的に調達された素材を使うことを目指しているスマートフォンです。
一方、Appleはコンゴで採掘されたスズ、タンタル、金などの鉱物を、暴力行為が関与した可能性があるにもかかわらず、隣国ルワンダを経由して購入していたと報じられ、批判を受けています。
こうした背景を考えると、素材調達の面ではFairphoneがiPhoneよりも明らかに優れていると言えるかもしれません。
iPhoneも修理のしやすさが向上中
iPhoneは長年、自分で修理できないことが課題とされてきましたが、近年ではAppleが一部の国でセルフサービス修理プログラムを開始するなど、修理を意識した取り組みが進んでいるのは事実です。
また、デバイスの構造自体も、以前より修理しやすい設計へと進化しているという報告もあります。
結論:どちらが「より環境に優しい」のか?
- Fairphoneは、端末を長期間使い、壊れたら自分で修理する人にとっては理想的。製造過程での倫理性も高く、真のエシカルスマホといえます。
- iPhoneは、数年使ったあとに中古として別の人に使ってもらうなど、「高品質 × 再流通」を活かした持続可能な選択肢です。
まとめ:最も重要なのは「長く使うこと」
どんなスマートフォンでも、頻繁な買い替えが最大の環境負荷になります。
- Fairphoneなら修理しながら6〜7年使う
- iPhoneなら1人目→2人目→3人目と再利用される
このように、端末1台の寿命を最大化することが、環境への最善のアプローチと言えるのではないでしょうか。
Fairphoneは日本で手に入る?
Fairphoneはオランダの企業で、主にヨーロッパ市場向けに製品を販売しており、現在のところ日本では正式に展開されていません。
ただし、Fairphone端末自体は日本でも動作することがRedditなどで報告されており、何らかの手段で入手できるのであれば、エシカルな選択肢として検討する価値はあるのではないでしょうか。