iPhone18の価格を左右する米議会の圧力〜日本の値上げはどうなる

appleのメモリのイメージ画像

9月に登場するとみられるiPhone18 Proの価格を、米国の政治判断が左右しかねない状況になっています。海外メディアの報道によると、超党派の米上院議員団がAppleに中国製メモリの不採用を求め、現地時間8月21日を回答期限としました。円安が続く日本では、値上げの影響が増幅されて届く可能性があります。iPhone18の価格に何が起きるのかを結論から整理し、日本のユーザーが9月までに取れる行動まで掘り下げます。

目次

iPhone18は値上げされるのか

結論から言えば、iPhone18 Proの値上げは避けにくいとみられます。クック氏はiPhoneの値上げに言及していませんが、海外メディアの報道では上昇を見込むアナリストの見方が目立ちます。Appleは今年6月にMacとiPadを値上げ済みです

同じ部材の高騰が背景にある以上、iPhoneだけが影響を免れるとは考えにくい状況です。焦点は上がるかどうかではなく、上げ幅がどこまで抑えられるかへ移りました。上げ幅を左右するのは、米国で起きている調達をめぐる攻防です。

米議員団がAppleに求めた内容

海外メディアの報道によると、ティム・クックCEO宛ての書簡の要求は次の内容です。

  • 中国のChangXin Memory Technologies(CXMT)とYangtze Memory Technologies(YMTC)のメモリを、世界のどの製品にも採用しないこと
  • その確約を8月21日までに回答すること
  • 部品の認定過程でCXMTに提供した技術情報を明らかにすること

両社は国防総省が中国軍と関係するとみなす企業リストに載る一方、CXMTからの購入に米政府の承認を必要としません。この法的な非対称性こそが、今回の綱引きの中心にあると読めます。

規制で止められない相手だからこそAppleは交渉を進められた反面、法律の代わりに政治的な圧力が直接向かう構図になりました。期限の8月21日は、9月とみられる新製品発表の3週間ほど前に当たります。Appleにとって回答しづらいタイミングといえるでしょう。

メモリ高騰がiPhone18の価格を押し上げる理由

今回の値上げの起点は、メモリ価格の急激な上昇です。クック氏は決算説明会で、この状況を100年に一度の事態になぞらえ、7月〜9月期には調達コストがさらに上がる見通しだと説明しました。在庫の積み増しによる相殺も、いつまでも続きません。

効果が薄れた先に残るのは、価格へ転嫁するか、調達先を広げるかという判断です。中国メーカーとの交渉は、後者を確保しようとする動きとして理解できます。仮に成立しなくても、既存の調達先との価格交渉で持ち出せるカードが1枚増える意味は小さくありません。

裏を返せば、交渉ルートが政治的に閉ざされた場合、Appleに残るのは転嫁だけです。9月に発表されるiPhone18 Proの価格は、性能や仕様の対価というより、調達交渉の結果を映した数字になるのかもしれません。

日本のiPhone価格に効く2つの経路

日本のユーザーへの影響は、価格と供給量という2つの経路で現れます。Appleは議員団に対し、中国製メモリの用途を中国市場向け製品に限る方針を伝えました。他社製を他国向けに振り向ける狙いです。

書簡を主導した議員の1人は、いったん認定を通れば世界展開は調達判断1つだと反論しています。この説明が正しければ、日本に届くiPhoneのメモリが中国製に切り替わる話ではありません。日本向け端末の搭載部品が変わるのではなく、供給量と価格の側に現れます

中国製メモリが中国向けの需要を吸収すれば、玉突きで日本向けの割り当てに余裕が生まれる可能性もあります。

交渉の行方で日本の店頭はどう変わるか

交渉の行方日本での価格日本での供給
中国製の採用が実現する上げ幅が抑えられる可能性割り当てに余裕が出やすい
政治的圧力で見送られる転嫁が大きくなりやすい人気構成の納期が延びやすい

実際には、用途や数量を限定した部分的な合意など、中間的な着地もあり得ます。円安が続く日本では、ドル建ての上げ幅がそのまま反映されるどころか、為替分が上乗せされて届きかねません。供給が細れば、店頭価格を据え置いても、納期の長期化という形で実質的な負担は増えます

過去の値上げ局面と何が違うのか

今回の局面は、2022年の再演とは呼びにくい構図です。Appleが中国製メモリに接近するのは初めてではありません。2022年にもYMTCの採用を検討しましたが、Appleは議員の反発と輸出規制の強化を受けて計画を棚上げすることになりました。

当時と現在では、Appleが置かれた条件が異なります。2022年は、より安く仕入れられる選択肢を追加するかどうかという話でした。

今回はメモリそのものが足りず、調達できるかどうかが問われます。引き下がったときに支払うコストは、当時よりはるかに重いはずです

政治の側も引きにくくなりました。米国内のメモリ生産への投資という論点が、そこに重なります。既存の供給元にとって中国勢は競合であり、そこに地域の雇用も絡みます。どちらかが静かに折れる展開は、想像しにくいところです。

iPhone18の購入判断をどう組み立てるか

買い替えを検討しているなら、9月の発表を待ってから判断するのが無難でしょう。Appleが値上げに踏み切った場合、現行モデルの整備済製品や下取りを組み合わせたほうが総額を抑えられる場面は増えます。

キャリアの端末購入プログラムも、本体価格が上がるほど条件の意味合いが変わるため、発表後の見直しが有効です。容量選びの考え方も少し変わりそうです。

メモリとストレージのコストが上がる局面では、上位容量との差額が広がる可能性も考えられます。必要な容量を先に見極めておくと、発表当日の判断がぶれにくくなります。

Photo:MacRumors

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